story

□ボンゴレファミリー1
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*******



「……」

「……」


お互い沈黙のまま、二人はならんで道を歩いていた。

「…あ、あのさ」

ツナが口を開いた。


「その…さっきはごめん、いろいろ言ったり、疑ったりして…。」

「…別に……。」

「よかった…」

ツナは安心してため息をついた。


「…ねぇ」

「な、何?」

「…なんで、あんたはボンゴレ十代目のボスに選ばれたの?」

「…え?」

突然の質問に、ツナは戸惑った。


「…それは…勝手に決められたんだよ。」

「勝手に?」

「うん。ある日いきなりあのリボーンってやつがウチに来て、俺をマフィアのボスにするって言いはじめたんだ。そっからはもうあいつに振り回されてばかりなんだよ。戦いとかもさせられて痛い思いしたり、友達を巻き込んだりとか…もうさんざんだよ…」

「ふうん…」

「あ、ごめん。長く話しすぎちゃった。えっと…お見送り、ここまででもいい?」

激しく車の行き交う交差点で、ツナは足を止めて言った。

「うん、ありがとう」

「じゃあ、気をつけてね!…あ、明日また学校で会うんだっけ?」

「多分…」

「そっか、じゃあまた明日!」

ツナが大きく手を振って、やがて走り去っていった。


「……」

しばらくの間、イザベルはぼーっと立ち止まっていた。

「やっぱり、弱そうな人。」


そして、ぽつりと呟いた。
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