海賊の海原
□お前に出会えて
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お前と出会えたことで、オレの世界はどれだけ明るくなっただろう?
あの時、お前と出会わなかったなら、今のオレは一体どんなだったのか。
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「ドリーム設定」
名前を呼べば振り返る、背中。
「なに?どうかしたの、ゾロ」
暖かい光に包まれたお前が、キレイな髪を風になびかせながら、オレに声をかけるお前。
「オレさ、あの時お前と出会えてよぉ、すげぇよかったなって思う」
オレが言うと、
「どうしたの、いきなり」
と、お前は少し困ったような笑顔でそう言った。
「あの時、お前に出会わなかったら、オレはきっと"世界一の大剣豪になる"って夢、追いかけられてなかったと思う。オレの隣で、お前が笑っててくれて、こんなオレを支えてくれて、ケガの手当てとかしてくれたから、今のオレはいるんだなって。今、なんか思ってさ」
オレが言うと、お前は
「なによ、いきなり」
と笑った。
「あたしは、ただ自分にできることをしただけ。あたしは、ゾロより強くない。だから、練習の相手にもなってあげられない。でも、なにもできないってのは悔しいんだよね。まぁ、笑顔でいたってのは別としても、ケガの手当てとか、支えになるくらいはしたくて。ただ、それだけ」
お前は言った。
そうか。
オレは、お前のおかげで今ここにいるんだ。
ルフィたちと出会えたのも、今こうして生きているのも、剣を振れるのも、全部お前のおかげなんだ。
お前が、オレを生かしてくれているんだ。
「ありがとう」
オレが言えば、
「こんな事でいいんなら、これからもがんばろうかな」
と、少し照れくさそうに言った。
お前に出会えて。
オレは今こうして生きている。
オレは、一生お前を、お前の笑顔を守る。
お前は、オレの太陽だから。