TOA

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星の子よ、その命を解き放つ。

封印されしその力を善の道へ放て

世を救え……



目が覚めると、そこは、何というか絵に描いた楽園のような所だった。

ハハハ、ついに逝ったか…。

綺麗に透き通った池の水の上にいたようだ。重力無視ですか。そうですか。

湖の周りには芝生が生えていて、小さな花も咲いている。微笑ましい。

さて、重力無視を解除したいが、やり方が、分からない…。
というか、何か、手が小さい…。
その、何て言うか、指が短いというか、上手く動かないというか……。


あーだ、こーだと混乱していると、人がやって来た。

「サミル殿、星の子がお目覚めになられた!」

サ、サミル??というか、星の子って誰それ。というか、あたしはもう、大学生なのに……。ゴチャゴチャな頭になっているあたしを放置して勝手に話を進めるお二方。

「お産まれになってから、まだ数刻、素晴らしい神童になられるでしょうな。」

いや〜、それほどで………うん?この人なんて言った?産まれてから?神童?え、嘘でしょ…

『あばぶ、ぶぅえう、うえぅ〜(ちょっと、これどういうこと!?)』


サミル「はははっ、我が子ながらもう話せるとは、上出来だ!!」

おい、ちょっとまて、コラ。話が違うじゃんか。おい。え?ええ?あたし、逝ったんじゃないの!?え!?

て、転生?有りうるの、か…?

サミル「よく来た、エミリアよ。」

え?何であたしの名前が…?え?


そんな、こんなつもりじゃ、無かったのに…。

やがて、あたしが、赤ん坊である事が分かり、恐ろしい事になったと、心の底から思った。
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