短編
□お決まり
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*謙也視点
「あれ?白石は?」
「そういやおりませんね」
部活中我らが部長白石がどこかへ行った。
「部室ちゃいます?」
財前が部室の方を見ながら言った。
「おお、そうかもしれんな」
次は練習で俺と白石がラリーやねん。
相手おらな俺練習できんやん。
「そういや名前先輩も見ませんね」
「アイツもどうせ部室やろ」
名前は俺らのマネージャーで、白石の彼女でもあった。
まあ、仕事もしてくれるし性格もええ奴やから白石の彼女としてはできた奴やと思う。
…ただ、まあ部活で自分の仕事最低限したら部室でDSしとるけどな。
乙女ゲームらしく、たまに部室から黄色い声が聞こえるわ。
白石、可哀想な彼氏やな…。
「あ、謙也さん部室行くんなら俺のぜんざい取ってきて下さい」
「そして俺も後輩にパシられる可哀想な先輩や…」
最近の中2は五輪ピアスしてるし、先輩パシりに使うし…ちょっと政府よ、もっと日本の未来考えな。
なんだかんだ言いながら、後輩のお願いを聞く俺のような人間がおるから日本は今やってけれてるんや。