短編

□キスのちキス(ときどきキス)
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何故か平門の部屋に呼ばれた私は、約束の時間ちょうどに部屋の前にきた。
ノックしようとした瞬間に中から声が。

「名前?入りなさい。」

ガチャ

「なんでわかったの…透視?」
「まぁそんなところだ。」
「またそうやって適当なこと言って…」

私は平門の向かい側のソファーに座る
平門を見ればニヤリと笑った

「な、何?」

一瞬で私の隣に移動してきた平門
そして膝の上に座らせられた
首筋に顔をうずめる平門の髪の毛がくすぐったい

「ふふっ、平門?なにどうしたの変なもの食べた?」
「失礼なやつだな、俺が甘えちゃいけないのか?」
「そうじゃないけど…珍しいなって…」
「たまにはこんな俺もいいだろ」

平門の顔を見ようと振り返ると唇に触れるだけのキスをされた

「ん…ホントに変な平門…」
「名前、」
「んー?」
「愛してる。」
「私もよ、平門」

名前、と呼ばれて顔を向ければ啄むようなキスを何回もされた

「平門ってキス魔だったんだね…」
「そうかもな」

フッと笑った平門を直視できなくて思わず下を向くと首筋に小さな痛みを感じた

「これで名前は俺のモノ、だな」
「もう、平門ってば…そんなことしなくても私は平門のモノだよ」

キスのちキス(ときどきキス)


「で、私はなんのために呼ばれたのかな?」
「キスするために決まってるだろ」

チュッと耳にもキスをされた

(耳元で囁きながらキスなんて卑怯…!)


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