ちびまる小説
□傍にいるだけで
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ある昼下がり。
花輪くんと花輪くんの家の広い庭を歩く。
花輪くんの家の庭は植物園みたいに花で溢れてる。
花に囲まれながら他愛もない会話。
とても幸せだと思える。
「ねえ、花輪くん、最近いい事あった?」
不意に投げかけた質問。
「別に無いけど?」
『どうして?』と、花輪くんはわたしがどうして急にそんな質問をしたのかが分からない、という顔をしてる。
「別に深い意味は無いんだけど…なんとなく…」
わたし自身も何故そう思ったのか、口では説明しづらくてついごまかしてしまった。
「…?」
花輪くんは相変わらず不思議そうな顔をしていたけれど、それ以上何も言わなかった。