青色*恋色

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「ラグビー興味ない?!」
「将棋とかやったことある?」
「日本人なら野球でしょ」
「水泳!!チョーキモチイイ!!」



桜が満開の春。
私立誠凛高等学校の入り口では、1人でも多くの新入生を入部させようと各部員たちが我先にと勧誘を行っていた。




その入り口の所では一人の少女が不機嫌そうな表情で立っていた。
着崩した制服、きわどい丈のスカート。
胸まであるクリーム色の髪は軽く巻かれ、僅かに覗く耳には、小さな蝶の形のピアスが存在を主張していた。
誰もが思わず声をかけたくなるような美少女ではあるが、近寄りがたい雰囲気を出している。



「通れないんだけど」



少女が一言つぶやくと、その声を聞いた2•3年は「あまり関わりたくない」と言うようにさっと端により、道をあけた。



そして少女は通ることができるようになった道を、キョロキョロと誰かを捜す様子を見せながら歩き出した。


結局、端まで行っても、目当ての人物に会うことは出来ず、小さくため息をついた。
すると、制服のポケットに入っていた携帯が小さく震え、メールが来たことを知らせた。





確認をするとその送り主は、今まで自分が探していた相手でもあり、大好きな彼氏でもある、黒子テツヤからだった。


『バスケ部に行ってきます。遅くなるといけないので、彩香さんは先に帰っていて下さい。今日の晩に伺います。』



簡潔な内容ではあるが、それでも嬉しかったのか彩香は僅かに笑みをこぼすと、素早く返事を打ち出した。


『了解!8時に来てね。おいしいご飯たくさん作って待ってるよ』


作成した内容に1度目を通して送ると、再びポケットに携帯をしまい、夕食の材料を買いに行くため、元来た道を歩き出した。










**************
ついに始まりました!
深津の勧誘は放課後に行っている設定です。

拙い文ではありますが、これから頑張っていきたいと思います。
感想をいただけると、更新が早くなるかもしれません。

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