るろうに剣心
□4 東京府士族明神弥彦
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剣心が剣客警官隊を叩きのめした翌日
人づてに噂は広まり神谷活心流道場はにわかに沸き立った。
『こりゃまた結構な数集まったな・・・』
道場の入り口には男達が十五ほどは群がっていた。
おそらく昨日の騒ぎを見て集まったのがほとんどだろう。
薫「ひいふうみい・・・すごい、15人は超えている!!あっという間に神谷活心流再興だ
わ!」
『そううまくいくかよ・・・』
剣心「こりゃあまずいなぁ」
薫「え」
剣心「ちょいと皆の衆、拙者は元々この流儀の者ではないし、弟子を取る気もない
から昨日の騒動を見てここに来たのなら悪いけどお引き取り願うでござるよ」
ぴゅうううう・・・
この剣心の言葉で十五人もの志望者は帰って行き、道場の前には寂しい空気が流れ
た。
薫はこの今あった事に目を点にさせて呆然と立ち尽くしていた。
剣心はてくてくと歩いて行く。
剣心「よしよし。さて、拙者は風呂焚きでも」
薫「っんのバカァ!何で帰しちゃうのよ!!」
ドゴッ
呆然としていた薫は持っていた竹刀で剣心を殴る。
これは痛そうである。
剣心は目を回しながらも弁解する。
剣心「だから拙者は元々――」
薫「だからって帰ってもらうことないでしょ!とりあえず入門させちゃえばこっち
のモンだったのにィー!!」
竹刀で叩く、胸ぐらをつかんでしめる、グーで殴るの華麗な三コンボを決めた薫。
『そりゃサギだよ薫さん・・・』