リクエスト(数々学園)

□6000! リクエスト
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〜Side 一佐(All)


粗方の荷物を片付け終え、一休みと寮のベッドに寝転がる。

入寮日は明日までなので、生徒はまばらだ。

同室者…飛雨五槻先輩は、明日来るとの連絡があった。

(嫌いじゃあないが…人をおちょくる態度はどうにかならないモンか…)

…まァ、考えたって治る訳でも無いので仕方あるまい。

五槻先輩の事は、頭からさっさと打ち消す。

(零、何してんだろ…)

打ち消した後に思い浮かんだのは、幼馴染みの零だった。

俺が一足先に入寮した理由。…というか、それしかない。

本当は、ギリギリまで居ようと思っていたのだが、明日は会えないのでこっちに来たのである。

(…零中心だな、全く。)

己の行動を思い返して笑う。
しかし、これは癖みたいなモノなので半永久的に治らないだろう。

その理由は、幼馴染みであると同時に零が好きだからだ。…恋愛感情で、である。

(そのせいであの2人に色々言われるんだろうけど…)

…あの2人とは、俺の姉貴、日々谷一穂(ヒビヤ・イチホ)と零の妹、零霞ちゃんの事だ。
俺の恋心を知っている為、度々それを持ち出してくる。
何より、両方腐っている為、一層タチが悪い(それ故、2人はとても仲が良い)。

よく、告白しないの?と言われるが(多分、面白半分)、そんな事を告げたら関係が壊れてしまう。
何より、零に嫌われてしまうのは怖い。

(だから先に進めないんだけどな…)

ハァっと溜め息を吐く。

「いつからだっけな…」

零の事を意識し始めたのは……。


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