残酷物語

□If there is no arm
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チクタクチクタクと時計がなる音が耳にはいってくる。
気がつくと俺は自分の家のベッドに横たわっていた。

時計は…00:00を示していた。

俺は時計を見たあと視線をずらし、そして自分の体を見た。

ちぎれたはずのオレンジのオーバーオールは無傷。えぐれたはずの身も無傷。

全てが無傷に戻っている。

……しかしやはり腕だけは戻らない。
俺が腕が無いのに気づいてからずっと、同じ。
腕だけは変わらず無いままだ。

「……最悪。」

誰に届くことも無い、そっと口にした言葉は暗い部屋にこだました。


こだまがやむと、俺は疲労のためかすぐに眠りについた。
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