残酷物語
□Coffee Break
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僕はなんとも言えない心情でキッチンに向かいココアの袋を探した。
ちらっと部屋に目を通すと、青髪の彼は呑気にクッキーを食べていた。
僕のお気に入りのツリークッキー食べられたなぁとか頭の隅っこで呑気に考えてみる。
地味にだけど僕はこの状況を気に入っていた。
実際一人でゆっくり食べるよりは彼がいたほうが楽しいだろう。
そのような考え事にふけながら探しているとすぐにココアの袋は見つかった。
そしてすぐにココアを作り彼の前にココアをだしてやる。
「君の為に今作ったんだ、つぎたてだよ」っと皮肉っぽく言ってみたが、
彼はなんともない顔で「ありがとー」と微笑んできた。
…彼には皮肉も通じないのだろう。
彼はココアを飲みながら僕に「最近調子どうー?」とか「このココア甘ったるーい」とか様々な事を言ってきた。
僕は適当に返事を返していて他人からみたらつまらなさそうに見えるかもしれない。
だが実際はとても楽しかった。
そうしてると彼はココアを飲み終えるところだった。
僕は飲み終えたら帰ってしまうと思い、新しくチョコでもだそうと即キッチンに向かい棚に手を突っ込んだ。
僕はただ、その雰囲気を壊したくなかっただけだった。
それなのに棚にはチョコ以外の物が入っていた。