ツバサ・クロニクル
□始まりと出会い
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その時目の前に金髪の髪が目に入った。
「女の子に手をあげるのはどうかと思うよ?」
そこにはへにゃんと笑うファイがいた。
「ちっ」
黒鋼は舌打ちをするとゆきから離れて行った。
「ファイさんありがとうございます」
「いえいえ」
「もう良いかしら?」
「あっ侑子さんごめんなさい。続きお願いします。」
「あなたは元いた世界に帰りたい。あなたは元いた世界には帰りたくない。」
「おうよ」
「うん」
「それはまた難題ね二人共。いいえ…4人共かしら。」
「その願いあなた達が持つ最も価値のある物でも払いきれるものじゃないわ。」
「けれど四人一緒に払うならギリギリってところかしら」
「何言ってんだてめー?」
「ちょい静かに頼むよぉ。そこの黒いの!」
「本当静かにして下さいよ黒!」
「てめぇら…黒いのでも黒でもねー!黒鋼だっつの!」
「あなた達四人の願いは一緒なのよ」
「その子の飛び散った記憶を集める為に色んな世界に行きたい」
「この異世界から元の世界に行きたい」
「元の世界に帰りたくないから他の世界に行きたい」
「そしてゆきあなたはある人を探す為色んな世界に行きたい。」
「目的は違うけれど手段は一緒。ようは違う次元、異世界に行きたいの。一つ一つではその願い叶える事は出来ないけれど、四人 一緒に行くのなら一つの願いに四人分の対価ってことでオッケーしても良いわ。」
「俺の対価って何だよ?」
「あなたの場合…その刀」
「なっ!銀竜はぜってー渡さねーぞ!」
「良いわよ。その代わりそのコスプレな格好でこの世界を歩き回って銃刀法違反で警察に捕まったりテレビで取材されたりするが良いわ。」
「あ?けいさ?てれ?」
「今あなた達がいるこの世界にはあたし以外に異世界へ人を渡せる者はいないから。」
(侑子さん脅してるよ…確かにそうだけど。)
「んなデタラメッ!」
「おい!女!本当なのか?」
「えっあっはい」
「マジかよ…」
「どうするの?」
侑子は不敵な笑みを浮かべ黒鋼に近付き尋ねる。
「くっそー!」
「絶対呪を解かせたらまた戻って来て取り返すからな!」
黒鋼は渋々銀竜を侑子に渡した。