ツバサ・クロニクル

□カトレア国
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「ねぇソラ!あたし大きくなったらソラのお嫁さんになる!」

「ゆき意味分かって言ってる?」

「お嫁さんになったらずっとずっとソラの側にいられるでしょ?だからソラのお嫁さんになりたいの」

ソラは顔を真っ赤に染めた。そして真剣な顔になりゆきに近づくとゆきの唇に自分の唇を重ねた。

「………っ!」
ゆきは驚きのあまり真っ赤になって固まってしまった。

「結婚したらこういう事もするんだよ?」
ソラは少し低めの声であたしの耳元で囁いた。
「ソ…ソラの変態!!!馬鹿!!!やっぱりソラと結婚するのやめたー!!!」

ゆきは顔を真っ赤にしながら走ってその場から逃げた。

何で…何でこんなにドキドキするのかな…
この気持ち…一体何…?

「ゆき姫!何処へ行っていたのですか?まさか…またソラとかいう奴の所に行っていたのですか?」

「何であたしはお城から出ては行けないの?何でソラに会っちゃ行けないの?皆大嫌い…」

涙を流しながらゆきは自分の部屋に向かって走っていった。
それからゆきは部屋に閉じ籠った。
ふとまばふゆい光が窓を照らす。
「何だろう」
ゆきは気になり窓を開けると1つの羽根がヒラヒラと落ちてくる。
その羽根をそっと手で取ると、羽根はまた凄い光を放ちゆきの中へと入っていった。
その衝撃でゆきは意識を失う。
深い深い眠りにつくと目の前には奇妙な世界が広がっていた。
それは日本国という所らしい。
「ゆき姫様!ゆき姫様!」
悲鳴のような呼び掛けにゆきはびっくりして目を覚ます。
「良かった…目が覚めて。」
「お母さん…どうしたの?」

「あなたずっと眠っていたのよ…一週間も…」

「そんなに…」

ゆき一体何が起こったのかチンプンカンプンだった。

この時からゆきは頻繁に日本国の夢を見るようになった。
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