longstory

□第1章 宣戦布告 『初めての親友』
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今日も青々とした空が澄み渡っている。

「クラピカ!お弁当持った?」

「持ったよ。」

「じゃあ、今日も元気に行ってらっしゃーいっ!!」

「うん、いってきます」

両親は私がハンター学園にいることを誇りとしている。

そう、ハンター学園はそう簡単に通えるような学校ではない。
まず、第一にお金が必要。
ここは主に貴族などが通うために作られた有所正しき学園なのだ。

そんな学校に、何故私みたいな庶民が通っているのかというと…

………私はここの卒業生で、入学説明会の時出会った人に憧れを抱いた。

その人は入学説明会の時に話をしていた人で、まだ名前も知らなかった。

でも、その人の容姿も立ち居振る舞いも性格も素晴らしいものだった。

私もあの人のようになりたい

その一心でここに入学したのだ。

しかし、ここまで来ると、何故そんな叶わない夢を叶えるために入学したのか昔の自分に聞きたくなる。

「ハァ…」

運転手付きのたくさんのリムジンを横切り、大嫌いな校内へと入って行く。

「ごきげんよう」

振り返ると、とても可愛らしい女生徒が立っていた。

「あ、…えと、…その、…ご、ごきげんよう…」

何しろ今まで庶民の私は誰からも挨拶というものをされたことがなく、どういう反応をすればよいものかわからなかった。

「はじめまして、私、転校生のネオン。あなたは?」

ネオンと名乗った女生徒は微笑み、私を見つめている。

「あ、…えと、2年A組のクラピカ」

「あら?…同じクラスなのね?」

「…え、あなたもですか?」

「ええ、これから私が入るクラスも2年A組なのよ」

「…そ、そうですか…」

「でも、これってなんだか運命的だと思わない?」

「う、運命的…ですか?」

「ええ。これこそまさに運命!って感じよ!あなたとならいい親友になれそうだわ!」

「し、…しんゆう?」

ネオンは私の手を胸元まで持っていき握った。

「よろしくね!クラピカ!!」

そう言うと同時に微笑み、そのまま何処かへと向かって行った。

ネオンが行ってしまったあと、私はぼーぜんと握られた手を見ていた。

考えてみれば、この学校に来てからというもの、友達なんてものは一人も出来なかった。

ましてや、親友なんてもってのほか。

「……親友…か。」

そう呟いた私は、少し嬉しくなり、クスッと笑った。

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