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□Happy birthday!!! KIRUA!!!
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キル誕お祝い

「… ねえ、クラピカ。」

「……ゴンか。どうしたんだ?」

「……あのさ、さっきからキルアがずっとあの調子なんだけど……」

ゴンが指を指した方向にいるキルアはどうやらいじけているのか窓枠に座って、たそがれている。

「……クラピカなんかしたの?」

「……何故私なんだ?」

「…キルアの気分が悪いときって、全部クラピカが関わってるからね」

「……そうなのか……」

しかし、……私はなにかしただろうか?…

昨日は二人でケーキ屋さんに行ってケーキを食べ、
一昨日は二人で読書をした…まぁ、キルアが邪魔してきたせいで全く読めなかったが……

……まさか、キルアのやつ…

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キルア目線

「クラピカ…酷い……」

「…どーした、キルア。」

「……なんだ、おっさんかよ」

「おっさんって言うな。…にしても、元気なさそうだな、お前は」

おっさんことレオリオが隣に座った

「……クラピカ関連だろ?」

「……」

「その顔は図星って顔だな。」

「………」

「…まぁ、……あいつも忙しいんだよ……きっと」

……だって、クラピカの誕生日に…俺の誕生日で何かするって言ったのに………

「……あの顔はぜってー忘れてる…」

「……ハハハ…まぁ、人間だしな、忘れることくらいあるさ…………………………クラピカにしちゃー、珍しいけどな。」

……確かに今までこんなことはなかった。クラピカは誰かの誕生日を忘れたことなんて、今まで一度もない。
ゴンも、おっさんも、……ヒソカまで祝っていた。

……まぁ、あれは嬉しがったヒソカにクラピカが襲われかけて危険だったけどな。

なのに……一番大事な日……忘れてない?…

……クラピカにとっての一番大事な人って……俺じゃないの?

………なんかもー、どーでもよくなってきた……

ードンッー

「…あぁ?!てめぇ、なにぶつかってきてんだよ、前見ろよゴラァー」

見ると頭の悪そうな弱そうな不良。

「……お、おい……なんだ。その目は……」

……目?……あぁ…俺、また昔に戻ってるんだ…

こいつを殺すことなんか簡単。俺は手を自らの武器、魔手に変えた。

「ヒィッ……」

そして、こいつを喉元に当てれば……

「…キルアっ!!!」

……クラピカ?

振り返ると、クラピカが走って来ていた。

「…ハァハァ……ま、…待たせたのだよ……」

「……何しに来たの?」

……俺の言葉がクラピカを突き放す。

「……すまない……仕事で忙しかった…………まさかキルアがこんなことになってるんじゃないかと思って、仕事の途中から抜けて来たんだ。」

クラピカは背中にずっと隠し持っていたものを差し出した。

「…誕生日おめでとう!キルア!」

それは、綺麗にラッピングされた小包だった。
俺は勘違いをしていたみたいだ。

「……やっぱ……あんたにはかなわないや。」

そのままクラピカの方へと倒れこんだ。


End ーーー

「…ところで、…俺誕生日にはあんたが欲しいって言ったんだけどなー…」

ーチラッー

ーびくっー

「…なぁ、今夜勿論来るだろ?祝ってよ……」

耳ももとで囁かれ、ドキっとする。

……こいつにはやはり、敵わない。
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