Short(log)
□親友≠恋人
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※女夢主なのでスージーQは男設定、時間軸としては女教皇戦直前
瀕死状態だったシーザーを助けた時は、私は涙が出そうだったのを覚えている
ワムウの神砂嵐をまともに受けてもなお、解毒剤入りのピアスを私のために奪い、瓦礫の下敷きになった
瓦礫の下からシーザーの血が、流れて来た時、私はシーザーが死んでしまったと思っていた、だが、不幸中の幸いか、シーザーと瓦礫の間にほんの少しの隙間が出来ていて、シーザーはなんとか一命を取り留めた
それから、私は皆の為にワムウとカーズを倒し、スージーQと結婚した
それが、今から約五十年前の出来事……
私は娘にも、孫にも恵まれ、楽しい時を過ごしていく筈だった
百年前の因縁がまだ息付いていたのだ、ディオ・ブランドー……私のお祖父ちゃん、ジョナサン・ジョースターが倒した筈の吸血鬼が生きていたのだ、ジョナサンお祖父ちゃんの身体を乗っ取って
それだけではなく、私の娘、ホリィもDIOのせいで命の危険に晒されている、DIOを倒すため、私達はカイロを目指す事にしたのは少し前の話……
今は、ホル・ホースに打たれてしばらく私達と離れていたアヴドゥルと合流して、紅海を潜水艦で渡っているところだ
「ナマエ、少し疲れているようだが大丈夫か?」
「シーザー気遣いありがとう、全然大丈夫」
「そうか?いつもより元気がないから心配した」
「……実はちょっと眠い」
「……全く、ナマエ、お前に何かあったら俺は死ぬぞ」
「シーザーは大袈裟だなぁ」
潜水艦の中の椅子に座り、シーザーとそう会話をする
ちなみにシーザーは瀕死状態から回復してからずっと私達と一緒に居てくれているとても優しい仲間だ
今もこうして私の事を心配してくれている、時々度が過ぎてる事をしてしまうが、それはシーザーなりの友情なのだろうと私は思っている
「ナマエさん、シーザーさんとはどういう関係だ?アンタ、もう結婚してんだろ?」
「ん?あー……それはだね、ポルナレフ……」
「俺はナマエが心配だから一緒に居るのだ、コイツと来たら…五十年前の戦いで義手になるわ、女の癖に不動産開くわ、スタンド能力目覚めたと思ったら上手く制御出来なくて暴走し出すわ、DIOの存在に気が付いた時、俺ではなくアヴドゥルに頼るわ……目が離せないんでな」
「……お……おお……なんだかナマエさんも大変なんだな」
「シーザー、速過ぎて何言ってんのか聞こえないわ」
ポルナレフの言葉にシーザーはまるでいつかストレイツォに撃った機関銃のように素早く私の事を話し出した
シーザーのいつもの度が過ぎてる行動に少し驚いてしまう
「……まあ、とにかく、私とシーザーは信頼出来る親友ってところだよ」
「へぇ……俺はてっきりアンタら二人が結婚してるのかと思ってたぜ」
「なんだって!?私の心はスージーの物だ!!」
シーザーの言いたい事をうまい具合にまとめて言うと、ポルナレフは結婚しているとか言い出した
私の旦那はスージーQただ一人なのでそんな発言を勢い良く否定した
私とシーザーは親友であって、そんな関係ではない、心許せる親友なのだ
「いや……だってよォ、部屋割りの時、シーザーさん真剣な表情で何考えてるのかと思って聞いてみたら"ナマエと同じ番号を引くために集中している"って言ってたし」
「それは親友として当然よ、アナタも友達と同じ部屋になりたいって思うでしょう?」
「それはそうだけど……何て言うか、オーラが……」
「ポルナレフ、いい加減にしろ……恥ずかしいだろ!!」
「なんで照れてんだよシーザーさん!!」
ポルナレフの発言にシーザーはほんのりと顔を赤くして怒鳴った、それから二人はギャアギャアと言い合いを始めてしまった
私はさり気なく取り残されてしまったので、操縦桿を握っているアヴドゥルの方に行くことにした
少しアヴドゥルと話しているとシーザーがくっつく波紋で私にくっついて来たのは言うまでもない