Short(log)
□シスコンなんて言わせない!!
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(ジョルノ視点)
そわそわとしながら部屋を歩き回る、そんな僕を見て、ミスタとポルナレフさんとフーゴは呆然としている
何故僕がこんなにもそわそわとしているのかと言うと、今日から僕の妹、ナマエが来るのだ
妹と言っても異父兄妹だが、僕にとってはれっきとした妹なのだ
僕がギャングのボスになったのは良いが、そのせいでナマエに被害が及ぶ危険性が増えてしまうため、呼ぶ事にしたのだ
「おい、ジョルノ、少し落ち着けよ」
「そうだぞジョルノ、ナマエちゃんなら大丈夫だよ」
「そうですよ、座ったらどうですか?」
ミスタとポルナレフさんとフーゴがそう言うが、僕は一切耳を傾けなかった
思わず爪を噛んでしまった時、コンコンとリズムの良いノック音が聞こえた
その瞬間、扉を勢い良く開けた、するとナマエを連れて来た部下が少し驚いたようにこちらを見ていた
「ナマエは?」
ナマエの姿が見えず、思わず部下を睨みながらそう言うと
「ジョルノ兄さん!!」
と、言う、可愛らしい声が部下の後ろから聞こえてきた、それが耳に入った瞬間、目の前にいる邪魔な部下に小声で礼を言って退かす
すると、記憶より少し大きくなったナマエが目の前に現れた
「ナマエ!!」
「ジョルノ兄さん!!」
名前を呼ぶと、僕に抱き着いてきたナマエ、それだけで胸がいっぱいになるが、ナマエの背中に手を回す
ああ、僕はなんて幸福なのだろう、こんなに可愛らしい妹に恵まれて……
そんな事を思いながら、心残りだがナマエと離れる
「ジョルノ兄さん、呼んでくれてありがとう」
「ナマエのためだ……これ位当然です」
微笑みながらそう言って、ナマエを部屋に招き入れる
すると、何故か涙目のポルナレフさんが目に入った
「ポルナレフさん?」
「いや……私の妹を思い出してな……気にしないでくれ……」
ポルナレフさんはそう言うと、どこから出したのか、ハンカチで目を拭きだした
そんなポルナレフさんとは違い、ミスタとフーゴはまだ呆然としている
「さあ、ナマエ、自己紹介して」
少し人見知りなナマエにそう言うと、僕の後ろからゆっくりと出てきて、三人の前に立った
「あ……初めまして……ジョルノ兄さんの義妹のナマエです……これからよろしくお願いします」
丁寧に挨拶をするナマエに、三人は軽く挨拶を返した
そんなナマエの頭を僕は撫でる、本当にナマエは可愛い、これ程可愛い人間が他に存在するのだろうか
真顔でそう思いながら、ナマエを自室に送る事にした
ナマエと部屋に出た僕を見て、残されたミスタとフーゴは驚きのあまりしばらく動かなかったとポルナレフさんから聞いた
大切な妹を守りたいと思って何がおかしいのか……それとも、二人はこの可愛さが分からないのだろうか
そんな事を思いながら、オヤツのプリンをナマエと食べる
ああ、本当に幸せだ