Short(log)

□真夜中の訪問者
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私の恋人(勝手にそうなっている)は変態だ

出会った時はカッコイイと思ったのだが、それが間違いだった……

彼はとんでもない変態だった


「WRYYY!!ナマエではないか!!どうしたァ?このDIOに会いたくなったのかァ?」


私が半ば強制的に連れ去られた彼の家、そこで急に私の部屋の窓から覗き込んで彼はそう言う

彼の名前はディオ、だが、カタカナで言うと何故かDIOと呼べと怒る


「……ディ……DIO、アンタ一度そこから落ちれば?」


DIOに冷たい視線を浴びせかけながらそう言うとDIOは許可なく私の部屋に入り


「フハハ!!ナマエ!!このDIOの身を心配しているのか!?可愛い奴め!!」


と、全く話が噛み合ってない事を言ってきた


「いや、心配というか怪我する事を願ってる」

「安心しろ、怪我などしない……それとも怪我をしたこのDIOの傷をナマエの血で癒して欲しいと言っているのか?」

「本当、どこからそんな自信が湧くのさ……」


何を言っても自分の良い方に事を運ぶDIOに飽きれながらそう言い、ベッドに腰掛ける

DIOは吸血鬼なので夜中に訪問してくる、だが私は普通の人間……夜は普通に眠い


「もう、DIOの言いたい事は分かったら、寝かせて」

「む?このDIOと一緒に寝たいと言うのか!?」

「お前の耳はどうなっているんだ」


DIOを虫を払うように手を動かしそう言うと全く意味が違う事を言ってきたDIOに少し怒りながらそう言う

一日の疲れからかアクビを一つすると、DIOはなんだか真剣な目をして私の隣に腰掛けた

何事かと思っているとDIOは私の髪の毛を少し撫でながら


「なあ、ナマエ……人間をやめてはくれないのか?このDIOと同じ時を生きてはくれないのか?」


と、言ってきた、少し胸が高鳴った自分を殴りない衝動に駆られたが、バレたらこの変態は喜びそうなので耐える

その代わりに私はDIOの手を払い


「私はあんなゾンビになるのなんて嫌」


と、言い、DIOとは逆の方向を向く


「WRY……何故だ……」

「私は人間をやめるつもりは無いの」

「では力ずくで……!!」

「目が覚めたら吸血鬼でした〜なんて事になったら私はDIOの事嫌いになる」

「WRYYYYYY!?……!!と言う事は今のままだとナマエは俺の事が好きなのか!?」

「なんでそうなるの!!」


DIOの言葉に思わず振り向いてしまった、すると何故かDIOは私の目の前にいた

驚いたように目を見開く私がDIOの真っ赤な瞳に映る

思わず顔を赤くしてしまった私にDIOはどうした?と言いながら近付く

そして無理矢理DIOは私を自分の方に向けて顔を近付ける


「いやああああ!!変態ィィィ!!」

「WRYYYYYYYY!!!?」


危うくキスされるところで私はDIOの頬を叩いた、DIOは相変わらず良く分からない叫び声を上げて私のベッドに伏せった


「な……なにをするんだナマエ!!後少しでこのDIOの唇を奪えたのに!!」

「アンタがなにしてんの!!逆だろ!!私が奪われる所だったわ!!」

「WRYYYYYY!!ナマエ!!なぜダメなのだァァ!!」

「ぎゃあああああ!!しがみつくなァ!!」


DIOと攻防戦を繰り広げていると、相当うるさかったのか、テレンスさんが部屋に入ってきて私のバスローブを剥ごうとしていたDIOを怒りながら連れていった


「WRYYYYYY!!離せテレンス!!なんとしてもナマエの唇を〜!!」

「ダメですDIO様!!せめて同意の上で行って下さい!!」

「WRY……ナマエも何とか言ってくれ!!」

「帰れ変態」


こうして私の一日が終わった、毎晩飽きもせずにやってくる変態は唐突に帰って行くのだ
 

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