Short(log)

□離れていく
1ページ/3ページ



「つちかた先生〜おはようございます〜」

「……ナマエ……お前俺の事バカにしてるだろ」

「チッ……うるせぇマヨラーだな、だからつちかたなんだよ……なんだよつちかたって……」

「いい度胸してんな……ナマエ……今日居残るか?んん?」

「じゃ、私これで〜」

「あッ!!てめぇ!!」


先生の怒鳴り声を聞きながら私は教室に向かった

さっきのは、私達の理科の先生の土方先生

良く見たらイケメン、しかし、性格に問題あり……

土方先生はかなりのマヨラー、この間も野球部員に"土方スペシャル"というものを奢り、昇天させたらしい

しかし……私は……


「おはよーアル!!ナマエ!!」

「神楽ちゃん、おはよ」

「ナマエちゃん、さっきまた土方先生と話してたわね、本当に仲いいわね」

「た…妙ちゃん!!やめてよ!!」

「あ、ナマエ照れてるアルか?」

「か…神楽ちゃんんん!?」


この二人がからかう様に、私は……そんな土方先生が……

好きなのだ

……しかし、さっきのようにすぐにバカにしたりしてしまう

それ以前に、"先生"と"生徒"だ


「早く告白すればいいのに、もう一年もそのままじゃない」

「だって……先生と生徒だよ!?それに……きっと、先生……私の事なんて、ただの馬鹿にしてくる生徒としか見てないよ……」

「うん、そこはただの生徒でいいと思うわ、ナマエちゃん……」


一年、言葉で言うのは簡単だが、実際は長い時間だ

二年生の時、先生が好きな事に気が付いた、それからだ、私が先生を馬鹿にしたり、沖田君と一緒にいじめたりしたのは……


「ナマエ、私達はもう卒業するアル、それまでに告白しなきゃダメアルよ?それに、上手くいけば卒業した後もずっと一緒アル」

「……それもそうだけど……」

「告白するべきよ!!ナマエちゃん!!」


今日はやたら二人が押してくる…ふとカレンダーを見ると

3月1日

あ……もう卒業だ……だからか……二人がこんなに押してくるのは……約一週間もすれば…先生と離れるのか……


「二人共……分かったよ……」

「「!!」」

「私……今日の放課後……殺ってやる!!」

「いや、ナマエちゃん、それ違う……」

「殺しちゃダメアル……」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ