Short(log)

□新八誕記念
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(新八視点)


「うぅ……酷すぎる……」


万事屋であんなことを言われ、すごく傷ついた……

今は自分の部屋でお通ちゃんに囲まれながら傷を癒している

さっき、姉上と誕生日パーティーをしたばっかりだ

なぜかケーキが涙の味がした……

床に寝そべり、天井を眺めた


「……まさかナマエさんまで忘れていたなんて……」


好きな人にあんな事を言われると死にたくなってくる……

もう、八月八日でいいかな!?誕生日……

ハァ……とため息を吐いた時


「新ちゃん?ナマエさんが来たわよ?」


と、襖の奥から姉上の声がした

……ついに幻聴が……

そう思い、幻聴をスルーしていると


「新八ー?居るんだろ?」


と、紛れもないナマエさんの声がした


「えぇぇぇぇえ!?」


慌てて飛び起きて襖を開ける

すると


「やっぱり居たんだ、新八」

「……ナマエさん……」


姉上はお茶を取りに行ったのかいなかった

……なんでナマエさんが?

ポカンとしていると


「新八、今日誕生日なんだろ?」

「……えぇ、僕が直接言いましたからね!!」


誕生日の事を改めて言われた

すこし嫌味を言って顔を横に向けてみるとナマエさんは慌てて手を振りながら


「いやいや!!新八、悪かったって…その……神楽と銀さんには内緒にしたくて……」

「……え?」


また聞き間違い……?

今ナマエさん、内緒にしたくてって……言わなかった?

そう思いナマエさんの方を見た瞬間


唇に一瞬柔らかい感触がした


…………へ?

またポカンとしていると

真っ赤な顔でナマエさんが


「だって……し……新八の誕生日プレゼントが用意されているって知ったらあの二人……絶対にバカにするでしょ?だから……こうして二人で……プレゼント渡したくて……ごめんな、嫌だっただろ?」


と、下を向きながら言った

……い……今……今……き……きききき……キス……キスされた?

慌てて弁解する


「いえいえいえいえ!!むしろ……う…………ううう……嬉しい方です!!……あ……いや……その……」


自分でも恥ずかしい事を言ってしまった……

でも、後には引けない!!

男・志村新八!!愛を叫びます!!


「僕は!!ナマエさんが好きなんです!!」


言った……

ついに、言ってしまった……

ナマエさんはもっと顔を真っ赤にして


「し……しし……新八……」

「……なんですか」

「……嬉しい……」


ナマエさんの言葉を聞いた瞬間、僕はナマエさんに抱き着いた

今までで最高の誕生日プレゼントだ……

ありがとうナマエさん……
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