Short(log)

□高杉誕記念
2ページ/2ページ



「……ナマエ……何してんだお前……」

「……高杉……本日の主役がいじけるないでよ……」


ネタバレをしてしまったが、この際仕方が無い

とにかく高杉を止めなければ……また子のプレゼントもパーだ

高杉はふぅ……と溜め息をつくとこっちに体を向けた


「……本日の主役とはどういう事だ?またお前…俺にドッキリでもするつもりか?」

「今回はしないよ……今回は」

「今回はっつー事は今日以外はやるつもりなんだな」

「えへッ」

「かわいくねぇよ」

「……酷い」


人がせっかく機嫌取りをしようとしているのに…コイツは……

少し沸いた殺意をなだめるように大きく息を吐いた

そして、高杉の目を見て


「今日って高杉の誕生日でしょ?プレゼント考えていただけだよ、本当は内緒にしようと思っていたんだけどね」


と、溜め息混じりに言った

すると、高杉は一瞬キョトンとしてから、ニヤッと笑い


「そうか…そういえば今日だったなぁ……ナマエ、俺へのプレゼントまだ決まってないんだろ?」

「え?まぁそうだね」

「俺が今喉から手が出るほど欲しいもの……言ってやろうか?」

「え!?マジで!!」


そんなに欲しい物ならプレゼントしたら喜ぶに決まってるじゃないか!!

悩む手間が省けた!!

そう思っていると、高杉は私を指さして


「俺が欲しいものはお前だよ、ナマエ」


と、言ってきた

…………ん?ゑ?


「ハァァァァァァァァァ!?」

「うるせぇ」

「え?ん?いや!?えぇぇぇ!?」


あんだけ私を馬鹿にしたり私が馬鹿にしたりしていた高杉が欲しいものって……

わ……わわわ……私!?


「なんで!?どうして!?ワッツ!!」


どこから出てきたのか知らないが汗びっしょりで高杉に聞くと


「ククククッ……嘘に決まってんだろ?誰がお前みてぇな女欲しがるかよ、お前を貰うならゴリラを貰うわ」


と、笑いながら頭をポンポンと叩いてきた

その言葉を瞬時に理解した私は


「嵌めたなコノヤロー!!」


と、高杉に突進した


「グハッ!?」


急に来た衝撃に耐えたれず高杉は少し唸りながら倒れた

当然、高杉に突進した私も倒れる


「ッ……お前……ナマエ……ッ何すんだよ!!」

「うるさい!!残念だったな高杉、お前が悪いんだぞ!!これがプレゼントだバァァァカ!!」


高杉は嘘でも私が欲しいものと言ってきた、だから私は高杉の胸に突進したんだ

一休さんもビックリな事をしたと思うよ

優越感に浸っていると


「……ナマエ……ありがとうな、少し痛てぇが中々楽しいプレゼントだ」


と、言いながら高杉は私の体を抱き締めた


「……ねぇ、高杉」

「あぁ?」

「さっきからまた子の視線が痛い」

「…………チッ」


高杉に抱き締められたがすぐに離された

別にいいけど

そして、高杉す少し離れたらまた子がプレゼントを持って高杉に渡した

さっきのは深い意味なんてないと高杉が言うと、ホッとした表情になったまた子、よかった……これで気まずくなくなる

そう思っていると、高杉が耳元で


「これから毎年そのプレゼントな」


と、言ってきた


「……すいません、許してください」


慌てて否定したが、我がガキ大将は


「ダメだ、俺からの命令は絶対だぞ?ナマエ」


と、返答してきた

……神様……


「私が何かしましたかァァァァァァァ!?」


それから、この突進は毎年八月十日に行われる事になった
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ