Short(log)
□高杉誕記念
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「今日、晋助様の誕生日ッスよ?」
また子から衝撃的言葉を言われたのは数分前
朝起きてまた子におはようと言った瞬間これだ
高杉のことだから誕生日なんて絶対に興味無いと思うが……それはこの船の船員としてどうかと思う
だが、知ったのはつい数分前……もちろんプレゼントなんて用意してなくて
万斉に相談したところ
「ナマエの体にリボンを巻き付けて、"私がプレゼント"って言えばどうでござる?」
と、言われた
もちろんその後私のアッパーカットを喰らわせたが
……やばい……この船……
まともな船員がいない……
「くそっ……どうすれば……」
一人壁を叩き呟いていると
「……何してんだよ……一人で……」
と、横から今、一番の悩みの種の声がした
「……た……高杉……」
「一人で壁を叩きやがって……ナマエ……お前何かあったのか?」
貴方のプレゼントで悩んでました
なんて言えるわけ無い!!
「え?あぁ……見てたの……いやね……変な蚊みたいな天人が居たような居なかったような……は……はははッ……」
「…………大丈夫か?」
「……うん、ごめん」
高杉に奇妙な目を向けられた……
恥ずかしくなって顔を手で覆っていると
「ナマエ…お前…なんか俺に隠しているだろ?」
「えッ!?」
図星を突かれ、動揺していると高杉はいつもの笑いをして
「大体お前が隠している事はお見通しだよ……いつも酔狂な事をしやがる」
「高杉……酔狂って言いたいだけじゃね?」
「うるせぇ、黙ってろ」
話をそらそうと小馬鹿にしたが効かなかった
高杉のそういうところは凄いと思う……人の考えているところをスッと当ててしまう……
やっぱ、あの左目になにか秘密が……
そう思っていると
「ナマエ、言ってみろよ何にそんなに悩んでいるのか」
「……マジで……」
絶対に言いたくない事なんだけど……
絶対にバレると次の日から気まずくなる事なんだけど……
そんなことを思いながら、あーだのうーだの唸っていると
「……そうか、そんなに俺に言いたくないことか……悪かったなナマエ」
「え?ちょっ!!高杉……」
高杉はほんの少しだけ残念そうな顔をして、この場を去ろうとしていた
本日の主役がいじけてしまってはダメだ!!
そう思い、慌てて高杉の着物を掴んだ