10000HIT御礼企画

□19、腿
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19、腿


(高杉視点)


ようやく手に入れた、戦争が終わると同時に銀時とどこかへ行ってしまったナマエをようやく手に入れた

あれからナマエは俺ではなく銀時の方に行ったらしい

元々、銀時はナマエの事が好きだったから、俺に取られるのを恐れて俺から奪ったんだろう

だが、ようやくナマエの居場所を突き止め、関係者を全て消してナマエは俺だけしか頼る者が居なくなった


「よぉ、調子はどうだ?ナマエ」

「……ッ」


ナマエの部屋に入ると、ナマエは俺を静かに睨む

そんなのは無駄だろ、だってどういう形であれ、ナマエは俺を見つめているんだから、逆に喜ばせているのをわからないのか?それとも、ナマエは俺を喜ばせようとしているのか?

そう思いながらゆっくりとナマエに近付く


「ナマエ……返事ぐらいしたらどうだ?」

「ッ……返してよ……私を江戸に返せ!!高杉!!」


返事を催促すると、ナマエは俺を睨みながらそう怒鳴ってきた

今更江戸に行ってもナマエの知り合いなんて一人もいないのに……

そう言いたいのを抑え、ナマエを見下ろしながら必死に我慢する

ナマエに江戸のことを言わないのはナマエが悲しむ顔を見たくないから、もう少しゆっくりと時間をかけてナマエの記憶から江戸という存在を無くし、俺だけにするのが目的


「……ナマエ、お前は絶対に江戸なんかに返さない……何が不満だ?」

「江戸には……私の大切な人が沢山いるの!!アンタなんかに構ってる暇なんてないんだ!!」

「……ナマエ、なァ、なんで俺の目の前から消えたんだ?」

「ッ……私は……銀時と一緒に居たかった……アイツは、アンタみたいに狂ったりしなかった」

「狂ってる……ねェ……ククッそりゃ褒め言葉ってもんだ」

「……ッ……」


ナマエに質問しながら、俺は椅子に座って手足を拘束されているナマエに寄り添うようにゆっくりと腰を下ろしていく

丁度、膝を完全に折り曲げた時、ナマエは俺に狂ってると言ってきた、その言葉を聞き、笑いながら俺はナマエの首に腕を回す


「……ナマエ、その江戸にいる大切な人とやらを忘れた時……ナマエは俺を見てくれか?俺と共に狂ってくれるか?」


目線を合わせながらそう言うと、ナマエは銀時のような目で俺を睨んできた

まるで、銀時のヤローが、死んでもなおナマエの中に生きているように見えて俺はその目の輝きが消えるのはいつか楽しみになった


「まァ、せいぜい早めに忘れる事だな、どれだけ叫ぼうが俺はナマエを完全に手に入れるまでここから出さないつもりだ」

「……高杉……ッ」

「ククッ……じゃあなナマエ、安心しろよ、また来る」


怒りに満ちた声で俺の名前を呼んだナマエにそう言いながら、俺はナマエの腿にキスをして部屋を出た

あと何日でナマエが俺の物になるのかと考えながら廊下を歩くと、やたら俺の足音が響いた




腿……支配(行動や意志を統制・束縛すること)
 

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