Short2

□Give me an answer
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(白夜叉視点)


「なあ俺お前の事好きなんだけど」


ぶっきら棒にそう言うとナマエは困ったように笑い、少しだけ照れながら


「奇遇だね、私も」


といつもより少しうわずった声でそう返してきた、その言葉を聞いた瞬間俺はとても嬉しくなってナマエを抱き締めるため走り出した

あと一歩でナマエをこの腕の中に閉じ込めれると思った瞬間、俺の瞼を眩しい光が照らした


「…………」


目を開けると見慣れた天井、横を見ると少し開いた隙間から太陽の光を漏らしている襖……

俺は起こしていた体を勢い良く布団に倒し、両手で目を塞ぎ小さく呟いた


「なんつー夢見てんだ俺は……」


夢の中での出来事はハッキリと覚えている、そのせいで恥ずかしさは二倍だ、普段楽しい夢は覚めると忘れているくせに思春期並の夢をハッキリと覚えているなんてなんて事だ

確かに今俺は思春期だけども!!結構これでも終わりかけよ?もうそろそろ大人になる頃よ?なのになんで思春期真っ只中に見るような夢を見てんのよ!!

夢の事で恥ずかしなった俺は布団にくるまったまま転がったり唸ったりしていた

しばらくしてようやく落ち着いた俺は体を起こしてそのまま部屋を移動した、途中辰馬とすれ違ったがアイツはいつものようにヘラヘラ笑っているだけだ、呑気でいいご身分だな

思わず辰馬にすれ違いざま腹パンをしてしまったがアイツなら大丈夫だろう、適当に天人と出会った時の訓練とか言っておけば

そう思いながら居間に入ると、ナマエが作ったであろう料理が人数分作ってあった、と言っても大皿に沢山よそった物だが

確かにこうすれば楽だろうが、俺が飯担当だった時は一人一人作ったのだ、もう少しナマエには頑張って欲しい気持ちがある


「ナマエー?」


ナマエの名前を呼ぶと、台所からパタパタと若干走りながらナマエは顔を出してきた


「おはよう銀時」

「おう、飯はいつぐらいになる?」

「あー、あと少し、皆呼んどいてその頃にはできるから」

「おう」


ナマエは俺に挨拶をすると、皆を呼んで来いと俺に頼むと同時にまた台所に戻って行った

まるで新婚みたいなんて一瞬いかがわしい感情が芽生えたが自分の頬を抓ってそんな物をかき消す

大皿に入っている沢山の料理をつまみ食いをして、俺はナマエが頼んだ通り皆を呼びに向かった

飯を食べ終わり、少し休憩したあと俺達は作戦会議をする事にした

全盛期よりも天人の強さは弱くなったとは言え、舐めてかかって勝てる相手ではない

時々ふざけつつ、しっかりとした作戦を立てていく、この時頼りになるのはヅラや高杉だ、辰馬は使い物にならん、ナマエはもう眠そうな顔をしているし……

緊張感ない拠点だな、なんて他人事のように思いながら、俺はこれからの作戦を頭に叩き込む

作戦が決まった頃にはナマエも真面目な顔つきで作戦を頭に入れているようだった


「銀時と坂本、高杉は鬼兵隊、俺とナマエ、それでいいな?」

「ああ」

「了解じゃ」

「ヘマすんなよ」

「分かった」


ヅラが簡潔にどの配置かを地図を指さしながら俺達に伝えた

ヅラと一緒とはいえなんとなくナマエが心配だったが、今更作戦を変える事もできない

せめて大きな怪我はしないでくれと心の中でナマエに祈りながら俺は刀を腰に差した


「では……行くぞッ!!」


ヅラがそう言うと同時に襖を開け、俺達は移動を開始した

移動なんて疲れるだけで、いっその事瞬間移動しねぇかなぁなんて戦前なのに気の抜けた事を思いつつ、俺は篭手をもう一度キツく締めた

作戦通り配置をし終わり、後は天人を迎え撃つだけ、そんな準備万端の状況なのに一向に天人が来る様子がない

確かに情報では天人がここを通る筈、なのに何故何も通らない……?

怪しいと思っているのは俺だけではないようで、隣にいる辰馬が困ったように俺を見た


「そんな顔すんな、たまたまアイツらが遅いだけかもしれねぇだろ?」

「そうじゃが……なんか妙じゃないか?」


辰馬にそう言うが俺だってちょっと妙だとは思っている、だがここで混乱を招くような事はしたくない

俺達の後に続いて来てくれている奴らを横目で見ながら思わず溜息をついた時、背後の方で大きな地鳴りのようなものが聞こえた
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