Short2

□だって僕らは高校生
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エジプトへの旅もそろそろ終盤に差し掛かり、アヴドゥルさんとインドから一時別行動をしているのだが、アヴドゥルさんが離脱した事によりホテルや宿での部屋割りが大人組と高校生組に別れる事が多くなった

悪魔での一件からポルナレフの案で一人での行動は厳禁になったので女の私は半強制的に誰かと一緒に泊まるのだ

同年代がいいだろうと言うジョースターさんの言葉で、私はほとんど花京院か承太郎と泊まっている、こんな事がバレたらきっと学校の女子に何か言われるだろうかと思うが、これにはホリィさんの命がかかっているので女子が思っている程甘いものではない

今回は承太郎と花京院と私、ジョースターさんとポルナレフで別れた訳だが、これも慣れた事で特に何も思わない


「ちぇっ、どうせならキュートで可愛い女の子と泊まりてぇなぁ」

「悪かったのぅ、こんなジジイで」

「ポルナレフ…ジョースターさんに失礼だぞ、宿泊代を払っててくれているんだぞ」

「……ポルナレフなら、トイレがあればなんとか寝れるんじゃない?」

「ナマエそれどこまで冗談だ……?」

「やれやれだぜ」


ロビーでそう言い合いながら私達はそれぞれの部屋に向かう、途中でポルナレフとジョースターさんと別れ、私達高校生のみで階段を上がる

ポルナレフはまだ少し文句を言っていたが、すれ違った綺麗なお姉さんを見て機嫌がよくなったらしく最終的にはジョースターさんを連れて部屋に入って行った

相変わらずだと三人で笑い、しばらくポルナレフの事を話しながら階段を上がった

どうやら私達の部屋は二人の部屋の真上らしく少し笑いながら先程と同じ場所にある扉を開けた


「ドリンクは充実してるな……何か飲むかい?二人共」

「私はお茶でいいよ花京院」

「俺は任せるぜ」


早速花京院が飲み物を確認した、その間に私はお風呂にお湯を張る、承太郎はそのままベッドに大の字になっているが今回は長い距離を歩いたので仕方ないだろう

しっかりとお湯が出たのを確認して私はバスルームから出る、すると花京院がお茶を差し出したので礼を言いながら受け取りそのまま一口飲む

承太郎はどうやら炭酸らしく、寝ていた体を起こして炭酸を飲んでいる


「ナマエ、お湯はしっかり出たかい?」

「うん、お風呂はちょっと狭いかもだけど、シャワールームよりマシかも」

「日本の風呂が懐かしいぜ」


それぞれベッドに腰掛けながら話し合う、こうして話すのもだいぶ楽になった、初めは緊張でカチコチになってしまい相槌しか打てなかった

スタンド使いの追っ手も来る様子がないので今は一番気が抜ける時だ、野宿の時は油断は出来ないのでこうして話せない

話しているうちにどんどんと学生生活の話になっていく、最早今後の予定など話してはいない、と言うか元々話していなかった気がする


「そう言えば、まだポルナレフが旅に参加してなかった時の敵いたろ?」

「あー、タワー・オブ・グレー?」

「かなりのデカさだったクワガタムシか」

「そう、その本体のジジイが実は転校する前の教頭に似ていたんだ」

「嘘だ!!じゃあ花京院は教頭を引きちぎって狂い悶えていたの?」

「正確には教頭の舌だな」

「似てるだけだ!!教頭じゃあない!!」


花京院がヘラヘラと笑いながら教頭の話をした、私が笑いながら花京院を少し馬鹿にしたように言うと承太郎もそれに乗っかった、そんな私達の言葉を花京院は少し声を張って否定する

そんな花京院の必死さにまた笑ってしまうが承太郎も花京院の奥で帽子のツバを持ちながら少し肩を揺らしていた


「全くナマエは……」

「なんで私だけなの花京院、承太郎も笑ってるよ?」

「嘘だろ承太郎!!」

「ああ、嘘だぜ……くっ……」

「笑ってんじゃん承太郎」


ダークブルームーンの時の流れをやりながら承太郎は笑いを堪えていたが結局吹き出してしまった

思えば今まで本当に沢山のスタンド使いと戦ってきたと思う、本当平凡な女子高生のままでは全く体験出来ない旅だと改めて実感する

まあスタンドがある時点で平凡な女子高生と言えないが……

本当に他人に話しても信じてもらえない旅なんだろうなと思いながら、私は密かに両親の事を思い出す、私は生まれつきスタンド使いなので両親は私のスタンドの事を知らない、なのできっとこの旅の事は話せないだろう

少し残念だと思いながらまたお茶を一口飲む、きっとこの旅に参加している皆も、もしかしたらスタンド使いの追っ手も皆家族とは少し孤立した存在だったのかもしれないと少し同情してしまった

だが、誰にも信じてもらえなくても私はいいと思った、だってこの旅を知っているのは私の他に五人もいる、五人が信じてくれればそれでいいとも思ってしまう


「そろそろ晩飯だな、ポルナレフがうるさくなるぞ」

「そうだね……今晩は何料理かなぁ」

「日本の料理が恋しい……」


承太郎が時計を確認しながらそう呟いた、承太郎の呟きに花京院が、花京院の呟きに私が呟いて、また私達は話し出した

くだらないと思うが今が楽しければそれでいい、もしかするとこれが最期の会話になるかもしれないのだから……少しシリアスな考えをしてしまったが私は死ぬ気は全くない

話題が晩飯から好きな料理、好きな科目、テストの平均、嫌いな科目、担任はどんな人かと変わって行き、結局ポルナレフが部屋に来るまで私達は話続けていた

ものはくだらない事で盛り上がったり話題がどんどん変わっていたりするのは高校生だからかもしれないと思いながら、お茶を飲み干し部屋を出た
 

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