Short2

□互いの気持ち
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動物の持つ組織のひとつで、収縮することにより力を発生させる代表的な運動器官である筋肉……人間誰しも持ってる物だが、私はこれが嫌いだ

そう言う私自身も持っているのだが、詳しく言うと盛り上がった筋肉が苦手なのだ、鍛え上げられた筋肉、これ程嫌なものはない

そんな筋肉嫌いな私が何故エジプトに向かうために筋肉ムキムキな男達と同行しないといけないのか、これはなにかの試練なのかと思ってしまう

私は生まれつきスタンドが使える人間で、それをDIOに知られてしまい肉の芽を植えられた、正直あの時もDIOの筋肉に吐き気を催したが……肉の芽を植えられた私は承太郎を襲った、が、逆に助けられた

そして承太郎の母、ホリィさんが危険な状態だと聞いて、私もエジプトに同行する事になった、そこまではよかった、エジプトに向かう時の人物は全員筋肉質だったが長袖を着ていたし筋肉を見る事はまずなかった

だがそれが香港でガラリと変わってしまう、私と花京院と同じように肉の芽を植えられた人間、ジャン・ピエール・ポルナレフが仲間に加わったからだ

ポルナレフも筋肉ムキムキだったわけだが、服装が皆とは一味違ったのだ腕なんてほとんど丸出しで、ムキムキの筋肉を隠そうともしていない服装……ポルナレフが視界に入るだけで私は鳥肌が立つのだ、現時点でもポルナレフは私の視界に入るどころか私に寄ってくる


「ポルナレフ!!こっち来ないで!!」

「なんでだよナマエ!!俺は敵スタンドにやられた傷を手当してやろうとだな……」

「ポルナレフ以外にやってもらうから!!」

「テメェなぁ……俺以外って言ったって車まで戻らねぇと行けねぇんだぞ?」


敵スタンドに攻撃されて私は腕に少し怪我を負ってしまった、それを見かねてポルナレフは近寄って来てくれたのだが私はその筋肉が嫌だ

顔を背けながらポルナレフに言うと、少し怒りながらもまだポルナレフは手当てしようと寄ってくる


「目でも瞑っとけばいいだろ」

「うう……筋肉嫌だァ……」

「オメェなァ……承太郎だって筋肉あるだろ、花京院もアヴドゥルもジョースターさんもあるだろ?」

「ポルナレフ以外は皆袖ある服着てるし、ポルナレフは丸出しだもん」

「だからってなぁ……ほら、終わったぞ」

「うぅ……ありがとう……うわあああ!!はやく退いてよ!!」

「……流石の俺でもへこむぜ……」


目を瞑るというポルナレフの提案に乗ってなんとか手当をしてもらったのだが目を開けた時、ポルナレフの筋肉をモロ見てしまい思わず叫んでしまう

私が何故ここまで筋肉が苦手になってしまったのか……それは全くの謎だ、だが人には生まれつきの好き嫌いがあると思う、多分それが私にとっての筋肉なのだろう

両目を手で覆いながらポルナレフももう一度お礼を言ったが、ポルナレフは溜め息で返してきた

それから皆が待っているであろう車に向かう、スタンド攻撃を受けて私とポルナレフだけ離れてしまったのだ、迷惑なスタンド使いだ

車に戻るとジョースターさんが心配していたが倒した事を伝えて先を急ぐ事になった

しばらく車で移動していたのだが、夜になってしまいひとまずホテルに泊まる事になった、くじ引きで花京院と承太郎と一緒になり、昼にスタンド使いから受けた傷の手当てを花京院にもう一度してもらう事になった


「大分深く斬りましたね……」

「え、そんなに?」

「ええ、治るのは少し時間がかかるかも……」

「うわぁあ……」


花京院に傷を見てもらい思わぬ事を知らされた、テンションが一気に下がってしまったが私がしっかりしてなかったから負ってしまったのだ仕方がない

包帯を巻いてもらい、寝巻きを着た時丁度承太郎が飲み物用に氷を持ってきてそのままお風呂に入っていった

グラスに氷を入れながら花京院に少し相談をする事にした


「花京院……」

「ん?どうしました?」

「……私、またやっちゃったよ」

「……スタンド使いに襲われた時ですか……」

「そう……またポルナレフにちょっと酷い態度を取っちゃって……」

「……まあ、ポルナレフはそれぐらいでは傷付かない奴ですから大丈夫ですよ」

「そうかなぁ……」


飲み物を注ぎながら花京院と話す、内容はスタンド使いに襲われた時のポルナレフとの出来事だ

恥ずかしながら、私は少しポルナレフの事が気になり始めていた、初めは苦手だったのだが今は少し違う感情もある

だが、ポルナレフの筋肉にはどうしても耐性がつかなくて今日のような態度を取ってしまう

この旅には必要のない感情なのだが、抱いてしまったものはどうしようもなく、私はその事を花京院に相談する事にしたのだ

しばらく唸りながら飲み物を飲んでいくと、カランと音を立てて氷が転がり、ヒヤリと私の口を冷やしていった
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