Short2

□貴女を見てから
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(テレンス視点)


初めの印象はDIO様に似ているという事だけだった

DIO様の館の執事になってから少しして、DIO様がずっと探していたと言う女性を連れてきた、それがナマエ様だった


「テレンスよ、これからこのナマエも私と同等に扱ってくれ」

「はい……一体どのような方で?」

「……私の姉だ」

「えっと……テレンスさん?いやテレンスの方がいいのかな?ディオがいつもお世話になっています」

「……姉さん、テレンスは私の執事だ」

「いいじゃないの」


次の印象は陽気な方だと思った、DIO様に少し睨まれながらも平然と言い返したりと少しDIO様とは違うところがあったのも覚えている

どうやらDIO様と同じ夜を生きる者らしく、チラリと覗く鋭い八重歯が少し恐怖心を駆り立てる

ナマエ様はDIO様と同じく黄金色の頭髪だったが、姉だと言うのに少しDIO様より幼い感じもした


「テレンス、ナマエは?」

「まだ部屋でしょう……呼んできましょうか?」

「ああ、そうしてくれ」


DIO様にそう言われ、ナマエ様の部屋に向かって歩く

ナマエ様はDIO様より後に吸血鬼になったそうだが、百年間あまり動かなかったDIO様とは違い、百年間DIO様を世界中を探していたので少し体調を崩しやすいそうだ

もし何かあったら……一瞬そんな考えがよぎった時、自然と歩く速度が速くなった


「ナマエ様、テレンスです」


扉の前で少し深呼吸をしたあと、ノックをして開けてもいいか聞くと、間延びした返事が返ってきて一瞬ホッとした

部屋に入るとナマエ様はソファに座って本を読んでいたようだ、栞を挟んで私の方を向いた


「DIO様が呼んでいます」

「えー……折角座れたのに……」


DIO様に呼ばれていると伝えるとナマエ様は渋々本を置き、扉に向かった


「テレンス、ありがとうね」


そう言われて、私はDIO様の時とは違う嬉しさを感じた私個人を見てくれたそんな嬉しさだ

ナマエ様は放心状態の私を放置してDIO様の方に向かって行ってしまった

ポツンとナマエ様の部屋に残されたまま私は徐々に赤くなってきた顔を戻すため、部屋から出て外に向かった


「テレンス、何をしているんだ」

「……ヴァニラですか……見ればわかるでしょう、紅茶を煎れているんですよ」

「いや……湯が思いっきり零れてるぞ」

「…………ハッ!?」


DIO様とナマエ様のために紅茶煎れているつもりだったのだが、どうやら違ったようだ

ヴァニラに指摘され、慌てて零してしまった湯を拭く

私とした事が…大切な作業中に考え事をしてしまうなんて……


「……ハァ……」


思わず溜め息をついた時、廊下の奥の方で何かが崩れ落ちるような音がした

ヌケサク辺りがなにかを倒したのだろうか、なんであろうが早く片付けないといけない、手早く零した湯を拭き早足で廊下の奥に向かった

ヴァニラも気になっていたようで少し遅い足取りだが私に付いてきた
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