Short2

□煙の匂い
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(ジョセフ視点)


辛い波紋の修行をようやく終えて、先にシャワーでも浴びようかと考えながら廊下を歩いていると、ある一室からほんのりと煙草の匂いがした

またかと内心溜め息をつきながらその部屋に入る、するとベランダの柵にもたれかかって煙草を吸っているナマエを見つけた


「また吸ってんの?」


後ろからそう声をかけると、ナマエは少しだけ顔をこちらに向けて煙草の煙を吐く


「いいじゃん別に」

「体に悪いんだぜ?」

「私にとっては良薬」

「……ハァ……匂いからして苦いのによく吸えるよなァ」


ナマエとそう言い合いながら、俺はソファーに座る、相変わらずナマエはベランダで吸っている

しばらく黙っていると、部屋に響くのはナマエが煙を吐く音しかしなくなった

ほんのりと苦い匂いに少し顔をしかめていると、ナマエは不意に煙草を柵に押し付けて揉み消した

そして、ナマエは俺の隣に座った、さっきまで薄かった煙の匂いがより強く鼻腔をついた


「なんでナマエはそんなに煙草吸うんだ?」

「煙草は波紋を良く流すから」

「えっ!?嘘だろ!?」

「うん、嘘」

「……」


ナマエに煙草を吸う理由を聞くと、ナマエはサラリと嘘をついた、そんなナマエを思わずジト……と見ると


「……ハァ……本当のところ私も煙草嫌いだったんだよ、未成年は吸っちゃいけないし?」


と、意外な答えを言ってきた、ナマエの言葉に少なからず驚いていると、ナマエはソファーに完全にもたれながら


「実のところリサリサ先生の真似したら、煙草依存症になっちゃったって感じ」


と、少し照れくさそうに言った、そんなナマエの顔を見て俺は思わず笑ってしまった

そんな俺の額を軽く指で押して、ナマエは立ち上がり


「早くシャワー浴びといで、スージーQが作ってくれたご飯が冷めちゃう」


と、言い残して、部屋から出ていった、俺はナマエの後ろ姿に向かって軽く返事をしてからシャワー室に向かった
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