Short2
□ある日の仕事終わり
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今日はあんまり夜更かししちゃいけないな……疲れ溜まってるし、明日もあるし……
そう思いながら銃の弾込めや、ナイフの手入れなどしていると、ノック音が聞こえた
顔はそのままで返事をすると、すぐに扉が開いた
「そこ置いといて〜、わざわざありがとう」
「オイオイ、脱いだもんぐらい片付けろよナマエ」
「ッ!?……ペ……ペッシが突然変異した……!?」
「なんでビビってんだよ」
ペッシにお礼を言った筈が、返ってきたのは憎たらしい台詞だった、慌てて振り向くとそこにはプロシュートがマグカップを二つ持って立っていた
そして私の言葉にツッコミを入れるとプロシュートは私のマグカップを差し出してきた、もう一度軽く礼を言うと鼻で笑い、プロシュートは私の椅子に座った
「ちょっと……なんで椅子に座るの」
「ああ?別にいいだろ、元々この椅子は俺のお古だ」
「えっ嘘!?リゾットは新品だって言ってたよ!!」
「って言うのは嘘だ、単純過ぎんだろ」
「……ムカつく」
プロシュートはニヤリと口角を上げたまま、私の新品の椅子を得意気に座り、足を組んでマグカップを傾けた
これだと何を言ってもダメだろうと思い、私も自分の紅茶を飲んだ
「ナマエ、任務どうだった?」
「別に、スタンド使いはいなかったし楽だった」
「その割にはお疲れのようで」
「……最近仕事続きだったからねぇ……」
マグカップを両手で包みながらプロシュートの言葉に答えていると、プロシュートは溜め息をついてマグカップを置いて立ち上がり
「疲れてんなら体冷やすような事すんな」
と、言って私にスーツを羽織らせた、そんなプロシュートの行動に驚いていると、プロシュートは私の頭を撫でて、マグカップを持って部屋を出て行った
しばらく唖然としていると、少ししてようやくプロシュートは心配してくれたのだと理解した
そんなに心配するような事ではないのになんでこんな事をするのかサッパリだったが後少しだけこのブカブカのスーツを使わせてもらおう
「……返すのは明日でいっか……」
そう呟いてから私はもう一枚上着を着て寝た
次の日、スーツをプロシュートに返すと、また頭をガシガシと撫でてきてなんだか子供扱いされているようで複雑だった