Short2

□関係なんて
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あの人と同等の立場に立てるわけがない

知っている、でも……好きなのには変わりない

いつから忠誠心が恋心に変わってしまったのだろう


「ナマエ、悪いが客間にいる奴に茶を運んで行ってくれ」

「分かりました片倉様」


片倉様は私の主、強面だがその分部下に対する愛情も深い、仁義を通して主の政宗様に仕えている

そんな片倉様に恋い焦がれてしまった私は、部下失格だ……


「ハァ……本当そうだ……」


お茶を運びながら一人でそう呟く、そして客間に着くと、正座をして襖を開ける

客なんて聞いてないな…片倉様も客間にいる奴って言ってたし……誰だろ……

そう思っていると、あの風来坊の声がした


「あっ!!ナマエちゃんじゃないか!!お茶ありがとさん」

「……慶次さん……なんでこんな所にいるんですか……」


前田の風来坊…前田慶次……以前、織田を倒すためこの奥州に来てから、やたら来るようになってきた奴だ

そりゃ片倉様も奴って言うよ……あんなに眉間にシワ寄せて……

そう思いながら一言言って部屋を出ようとすると


「ああ!!待ってくれよナマエちゃん!!誰も来ないから寂しいんだよ!!話し相手になってくれよ!!」


と、叫びながら慶次さんは私の足にしがみ付いてきた


「やめてください!!変な汁が付きます!!」

「そんな硬いこと言わないでさ〜」

「硬いことって言うか……汚れてるんですけど変な汁で……」


慶次さんの鼻水や涙で私の着物はべしゃべしゃになってしまった

それでもしがみついてくるので私は溜め息をつきながら慶次さんの隣に座った

私の行動を見て慶次さんは喜び、最近加賀でいい感じの二人組の話や越後の軍神の話をしてきた
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