白銀花が咲く夢を見る

□第五訓
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少しの間銀時と二人で軽い近状報告をしていたのだが、神楽とメガネ君が私達の関係がどのようなものなのか聞いてきたのでかいつまんで説明する事になった


「つまり花無為さんと銀さんは昔からの友人なんですね」

「凄いネ!!思わぬ事で繋がっていたアル!!世界って狭いネ!!」


冷静で真面目に話をまとめるメガネ君と少し興奮気味に話す神楽を見て私は思わず頬が綻んでしまった、当の銀時はボーッと余所を見ながら二人の言葉を聞き流している

そんな銀時を無視して私達は三人で改めて自己紹介をする事にした、名前だけ言う簡単な物だがメガネ君の本名を知るいい機会だった

メガネ君の名前は志村新八と言うらしく、どうやら父親が剣術道場を開いていたらしい今は姉とその道場の復興を目指しているようだ

結構深いところまで新八君の事情を聞いてしまったが本人は相談出来る相手が増えたと喜んでいるので良しとしよう、ちなみに神楽とはもう気軽に話せる仲なので特に気になる点はなかった

そんな感じで三人でキャッキャと騒いでいると、隣にいた銀時が急に新八君と神楽に少しだけ万事屋から出ろと言い出した


「これからは大人同士で難しい話しをするからテメェらはさっさと夕飯の買い出しにでも行ってこいよ」

「えー、嫌アルゥ」

「神楽ちゃん一緒に行こうよ、花無為さんとはまた話せるじゃないか」

「すまんな神楽、今日は銀時と話すために来たんだ」


少しだけ神楽がゴネてしまったが新八君が見事なフォローしてくれたお陰で私も説得の言葉が出しやすかった

そんなかいがあってか神楽は渋々新八君と買い出しに行ってくれた、玄関を出る時少しだけしょんぼりしていたところが可愛かったとかは言わないようにしよう


「……さてと、うるせぇ奴らも居なくなったし、あの日からどう動けば真選組になったのか教えてもらえねぇか?」


少しだけ神楽の背中を思い出してニヤけていると、銀時が少しだけ言いにくそうにそう切り出してきた、そんな銀時の言葉に私は思わず小さく息を呑んでしまう

ゆっくりと銀時の方を見てみると、あの白夜叉の瞳をしていたような気がしたが瞬きをした一瞬で元の死んだ魚の目に戻っていた
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