灰色の愛
□第五夜
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ロードの宿題も無事に終わらせて、私は部屋で一眠りした後、私は千年公にリストを渡され、仕方無くエクソシストを狩りに部屋を出た
「ラルトも、宿題手伝ってくれてありがとぉ」
「いいよいいよ、でも今度はもっと早めに終わらせておきなよ?」
ロードにそう言い、私は扉を使い別の国に飛んだ
場所は中国……ここにはジャスデビ達が狙っているクロス・マリアンとか言う元帥を探しているエクソシスト達がいる
まぁ、そいつらが私のリストに入っているか分からないけど……つーか、千年公鬼畜……
「とりあえず、お腹減ったからなんか食べよ……」
そう呟き、私は街に向かって歩いた、もちろん、サングラスを付けて
そのうちいきなりパンダとか出てきそうな雰囲気の林道を歩いていると
ドドドドド……
と、地面が揺れるほどの大きな音が響いた
「ッ!?なんだ……ッ」
体勢をなんとか立て直し、思わず上を見上げると
「……あらら…………"咎落ち"……ねぇ……」
さっきまでいい天気だったのに、急に空に異様な物体が浮かんでいた
天使の輪に似たような輪が人の首と似た場所に浮かび、下の方は木の根のように何本もの、ひも状の物が塊になっている
それらを除けば他は人の上半身のような物だ……最も、腕、頭は無いが……
「……"咎落ち"……エクソシストのなりそこない……ねぇ……どう見てもあれが人間に見えないよ、千年公……」
以前、千年公にエクソシストの事を聞いた時、咎落ちと言うエクソシストのなりそこないの話を聞いた
それが今、中国に出現した……
「本当……エクソシストは人間とは思えない事をするな……」
そう言い、私は危険を感じ、ゆっくりとその場を去ろうとした時
「あれぇ?ラルト、お前なんでこんな所にいるの?」
と、空から声がした、思わず上を見上げると
「……ティキ?」
万物の選択を使っているのか、宙に浮いているティキが見えた
「なんでこんな所にって……それ私の台詞なんだけど……」
私に質問をしてきたティキにそう言い返すと
「質問を質問で返すなよな……お前、確か任務とか全て終わったんじゃねぇの?」
と、ティキは私の隣に降りて、そう言ってきた
それを聞いて、私はスーツの胸ポケットから千年公に渡されたリストをティキに見せた
「……お前も大変だな……」
「どこぞのもじゃもじゃホームレスが仕事をテキパキこなさないから、私がやらざるを得ないんだよ……」
「もじゃもじゃホームレスって俺の事?」
リストを見せるとティキは若干、汗をかきながら理解したように頷いていてきた、それを適当に返して、私は咎落ちを見つめた
「……ティキ……もしかして、あの咎落ち、ティキの仕業?」
目線をティキに向けてそう言うと
「当ったり〜」
と、ティキは私のリストと自分のリストを器用に指先で回して言ってきた
「ふぅん……まぁ、程々にね」
ティキにそう言い、リストを取ろうと手を伸ばした時
「……ありゃ?」
と、ティキは少し驚いた様な声を出して、リストを見比べた
「ちょっと……何してんの」
驚きながらティキにそう言うと、ティキは徐々に汗をかきながら
「ラルト、どうやら千年公は俺達、二人で行動しろって事らしいよ……」
と、言ってきた、ティキの発言に思わず
「はぁ?」
と、言ってしまう
そんな私にティキはそのまま二枚のリストを私に見せた
少し疑問に思いながら見比べると
「……名前が一緒……」
リストの名前が一緒になっていたのだ
私のか細い声を聞いて、ティキはゆっくりと頷いた
「……まじかぁ……」
思わぬ事態に私は思わず静かに頭を抱えてしまった
そんな私達とは対象的に問題の咎落ちは大きな音を立てながら、街を破壊していった