灰色の愛

□第一夜
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ジリリリリリリリ!!!!


やかましい目覚ましの音で目が覚めた、そして布団から手を伸ばし、ベルを掴む

朝だ……来て欲しくない朝……ずっと夜ならいいのに……

そう思っている間もドンドン瞼は落ちていく、そして目覚ましの電源を消して布団にもう一度入った


「ラルト!!起きやがれ!!千年公が待ってるんだよ!!」

「うるさいな……デビット……もう少し寝かせて……」

「ヒッ!!ラルトはいつも爆睡してるだろ!!ヒッ!!」

「ジャスデロうるさい……」


デビットとジャスデロの声を遮断するため布団を被る

その行動が気に食わなかったのか二人は私と布団を引き剥がした


「うわあああ!?布団がァァ!!」

「うるっせぇ!!起きやがれ!!」

「社長がお待ちだよヒッ!!」


私の叫びを聞いても二人は命令をした、そんな二人の目を見てイタズラではなく本当の事だと確信した

だが……!!!!まだ寝たりない!!


「秘技・私の寝袋召喚!!」


そう叫び、寝袋を広げて潜り込む


「ラルトが寝袋に潜り込んだよデビット!!」

「ああ、千年公に無理矢理でも連れてこいって言われたからな……いくぞジャスデロ!!」


二人はそう言い合い、青ボムを射ってきた


「させるか!!」


私はそう叫び、能力を使った、そして青ボムは私の体をすり抜けた


「あーーー!!テメェ!!」

「バカティキの能力を使ったんだねヒッ!!」


そう、私の能力は愛故に他のノアの能力を真似る便利な能力だ

だから愛してるティキの能力を真似した、まぁ、愛してるって言っても家族愛だけどね

そう思いながら万物の選択を使い続けた、しかし


「はい、終〜了〜俺の能力を勝手に真似するなラルト」

「おう!?」


ティキの声がして寝袋ごと掴まれた、ティキの身長は私よりデカイ為足は地面につかない


「ちょっ!!なにするのアホティキ!!」

「アホで結構、ラルトが来ねぇとメシが冷たくなるだろうが」


寝袋の中で暴れてもティキは離してくれなかった

そして、ティキは私の顔を見て


「お前な…能力使うと体にガタが来るだろうが……大人しく千年公の所に行くぞ、能力解け」


と、言ってきた、その後ろでジャスデロとデビットはそーだそーだと吠えてくる


「……ハイハイ!!分かりましたよーだ!!」


舌を出しながらそう言い、能力を解く

すると、スッと肌の色と聖痕が消えた、その瞬間ティキは私を引き摺りながら


「双子共はクロス・マリアン?って奴探すんだろ?早く行けって千年公が言ってたぞ、ラルトは俺が連れていくから」


と、言い残し、部屋を出た

部屋を出る瞬間、デビットとジャスデロがティキに叫んでいたがティキは聞かないフリをした
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