白銀花が咲く夢を見る

□第九訓
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銀時が私の向かいに座ってから数十秒か数分かしたが一向に銀時が口を開く様子はない、ただ気まずそうに頭を掻いたりしているだけだ

デジャヴを感じるが、コイツと再会してからどうもこう言う場面が多いと思う、昔はもっと気楽に話せたのに何故こんなにも緊張しないといけないのか、思えば銀時がいけないのだ変にかしこまるから私も緊張してしまうのだ、なんて思いつつ私から銀時に声を掛ける事にした


「お前が見つけて運んでくれたらしいな銀時、ありがとう」

「あ……ああ、まあな、俺が助けなかったら今頃花無為はどうなってた事か……」


銀時に礼を言うと腕を組みながらなにやら説教じみた事を言い出した、そんな銀時の説教を右から左に聞き流して耐え抜く

すると銀時が私が聞いてない事に気が付いたのか私の顔を覗き込みながら聞いているのか聞いてきた、それに首を振って返すと大きな溜め息が帰ってきた


「お前なぁ……」


ハァ……と項垂れる銀時を他所に私は率直に一番気になっていた事を聞く事にした


「銀時、お前高杉に会ったか?」


そう言うと銀時は項垂れていた頭をピクリと動かした後、ゆっくりと顔を上げて少し驚いた様に私を見ていた、きっとそれは肯定と取ってもいいだろう

目を見開いたまま私を見つめる銀時、銀時のあずきの様な赤色をした瞳に私の珍しく真剣な表情が映っている


「まさか……花無為のその怪我は高杉の野郎の仕業か?」

「まあな、認めたくないが」

「そうか、きっと俺は花無為の前に高杉と会ったんだな……俺が完全にアイツの刀を壊しておけばよかったのに」

「いや、結構助かったよ、礼を言う」


銀時が話したのは高杉の刀の事だった、確かにあの時高杉は誰かに刀を少し壊されていたそれが銀時とは予想外だが

礼を言うと銀時は別に気にしてないと一言言って済ませてしまった、ついでに私の迎えに真選組が来ると言う事を伝えると少し嫌な顔をしたが、いつまでも万事屋に世話になりたくないと伝えたら渋々許してくれた

ある程度話し終えた時、新八が少し早めの晩ご飯を作ってくれたので、今度は銀時に支えてもらいながらリビングに向かった
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