白銀花が咲く夢を見る
□第一訓
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(神楽視点)
花無為と別れてから少し早めに万事屋に戻ってすぐ銀ちゃん達に花無為の事を話したネ
「銀ちゃん、新八!!」
「あ?どうした」
「どうしたの?神楽ちゃん」
テレビから目を離さない銀ちゃん、ご飯の支度をしながら私の名前を言ってくる新八、反応はバラバラだけど私が話す事に集中はしてくれるようネ
そんな二人に私は仁王立ちをしながら花無為の事を話す事にしたネ
「今日、私に新しい友達ができたネ」
「ふーん良かったじゃねェか」
「よかったね、神楽ちゃん」
銀ちゃんはまだテレビから目を離さない、話を聞いてくれたのはエプロン着けたダメガネだけだったネ
でもとりあえず花無為の事を話す事にしたネ、ちょっと不思議だったけどなんとなく一緒にいると落ち着く花無為の事を
「その子は髪の毛が白かったアル」
あえて花無為の名前は言わずに言ったアルなんかその方がクイズみたいで楽しいネ
そう思っていると急に銀ちゃんがテレビから目を離しながら新八に話しかけたアル、今話してるのは私なのになんて奴ネ
「おい新八ィ飯まだか?」
「え?まだ少し早いですよ?銀さん」
「そうアル!!もう少し私の話を聞いてヨ!!」
「うるせェな、もういいだろ?」
そう返してきた銀ちゃんは、イラつきながらも少し悲しそうな感じだったアル、そんな銀ちゃんを見て一瞬話すのはやめておこうかと思ったけど話を続ける事にしたネ
もっと話したいし花無為の事を自慢したいネ、いつかは万事屋に呼ぶつもりアルだから先に教えておこうと思ったネ
「もう少し花無為の話をしたいアル!!」
話を続けたいと言う気持ちが強かったせいか咄嗟にそう叫んでハッとしたネ、名前先に言っちゃったアル……
でもそんな後悔が吹き飛ぶ程私は驚いたアル、銀ちゃんが何故か驚いたような嬉しいようなでも悲しいようなそんな表情をしたからネ、今まで私の話なんか聞き流してたくせになんでそんな顔するアルか?
そう思った時銀ちゃんは立ち上がり、そのまま寝室に行っちゃったネ、新八が止めたけど一度もこちらを向こうとはしなかったネ
思わず新八と首を傾けあったが結局銀ちゃんはその日一度も寝室から出てくる気配はしなかったネ、一体どうしたアルか?