翡翠の瞳に映る疾風〜プログレッシブ〜
□四章
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「ぐわぁぁぁっ!!!」
野太刀に斬りとばされるディアベル、ダメージはさほど無いように見えるがボスーー『イルファング・ザ・コボルトロード』の攻撃はまだ続く。
野太刀の刀身を再度赤いライトエフェクトが包む。
先程の《浮舟》はスキルコンボの開始技なのだ。そこから続けて放たれるのは三連撃技、《緋扇》
野太刀は空中で身動きのできないディアベルの体を捉えーーーー
「う………らぁっ!!!」
ーーることはなかった。
ギリギリで飛び込んできたハルが放ったソードスキル、《ソニック・リープ》によって激しいライトエフェクトと共に相殺されたからだ。
「ディアベルはん!」
「大丈夫、助かったよ」
駆け寄ってきたキバオウに手を挙げながらポーションを飲むディアベル、このゲームでの回復アイテムは《時間継続回復》なため、飲めばHPが一瞬で回復するわけではない。
キバオウと共に一端下がるディアベルを一瞥したハルは彼らにターゲットが移らないように再び放たれるボスのソードスキルを相殺した。