翡翠の瞳に映る疾風

□一章
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…頭の中に心地好いメロディーが流れる

「…う…ん……」

このSAOではアラームが設定できて、任意の時間になれば好きな音楽が流れてプレイヤーを起こしてくれるのだ。

「ふわ……」

大きく体を伸ばした後俺はベッドから下りる。

久しぶりに懐かしい夢を見た…

デスゲームが始まった日…あれから二年と少しがたち、現在74層…100層まで残り26層

目を擦りながら起き上がった瞬間に俺の部屋のドアが物凄い音をたてて開いた

「ハァァァアルゥゥウ!!!」

ドアの向こうには白い制服――ギルド『血盟騎士団』のユニフォームを着た男が立っていた。

「よ、クラっち」

男――クラディールに俺は挨拶をするとクラディールはワナワナと体を震わせ再び大声で叫んだ。

「その名前で呼ぶなぁあああ!!それに今日はアスナ様の護衛の日だということを忘れたのかぁあああ!!」

「はいはい、張り切るのはいいけど姉ちゃんはあんたなんか目にないよ〜」

「そんなこと…あるものか!!!」

……なんでそんな自信満々に言えるの?

もうストーカーの類だよね…
実際にストーカー行為してるらしいけどさ

「わかったわかった…とりあえず頑張れよ」

クラディールを軽く流しながら寝巻からウィンドウを操作して俺は制服に着替える。

俺の服はSAO開始時から着ていた服をベースにしている服、赤と白を基調としているのは変わらないけどはっきり言ってギルド内では浮いている方だ。

皆鎧とかごっついのを着ていたり目の前のクラディールのようにマントをヒラヒラさせてる人が以外に多いのだ。

「お待たせ、じゃあアスナ『様』を迎えに行きましょうか」

「無論だ」

何だよ…わざと強調したのに無視しやがってこのストーカーめ…
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