翡翠の瞳に映る疾風〜プログレッシブ〜
□一章
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「っらぁ!!」
気合いとともに光りのエフェクトに包まれた剣が目の前の植物型モンスターに直撃する
すかぁぁん!
と乾いた音を響かせ、モンスターのウツボ部分が茎から切り離され、丸ごと宙に飛んだ。
すると目の前のモンスターのHPゲージ全体が右側から減少し、ゼロになると同時にモンスターは爆散した。
それと同時に軽やかなファンファーレ、同時に金色のライトエフェクトが全身を包む。
レベルアップ…このデスゲームを生き残るための大切な物の一つだ。
何故?と思った人もいるだろう
今、僕はとあるゲームをしている。
「ソードアートオンライン」約一万人の人を恐怖に陥れたデスゲームの名前だ。
二〇二二年…
ナーヴギアと呼ばれるゲーム機が発売された…それは「現実」から「仮想現実」に接続するための機械
完全(フル)ダイブと表現されるこの機能は人間の五感をコントロールして仮想空間にいるアバターを動かすデジタル信号に変換してくれる
つまり脳が走れと命令すれば仮想空間の自分が走るのだ
発売された当初はゲームもあまりパッとしたものもなく人気があまり無かったがこのゲームが発売されると人気は急上昇した
武器を持ち、強力な守護モンスターを倒してただひたすらに城の頂上を目指す…
これのゲームの発売日の3日前から店に行列ができるほどの凄さだったらしい
らしいというのは僕はSAOのベータテストの参加者でありベータテスターはこのゲームを買える優先権があったためあっさりと買ったからだ
正式サービスされてから30分くらいたった後…悪夢が起きた
全プレイヤーがログアウトできなくなり、脱出するにはこのアインクラッドの100層まで目指さなければならないというのだ
そしてここでの死は現実世界にいる自分の死と直結する…つまりここで死ねば本当の死が待っているのだ
たとえこれがゲームの演出だったとしても先に行動することに越したことはない。
ベータテスターである僕はその話が終わるとすぐに《はじまりの街》を出発して近くの村に拠点を置いたのだ。