小説2
□最終決戦 アクトVSブロリー
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ベジータの勝利はサッカーコートにいるオレ達にも知る事が出来た。モニターに映るベジータ達に安堵の息を吐いた時、隣の左磁先輩が神代に振り返る。
左磁「………あー、何て言ったらいいか解んねえけどよ…」
神代「同情は要らん…」
モニターを見上げたまま静かに神代はそう返す。左磁先輩が頭を掻いた時、神代は少しずつ話し出した。
神代「………オレは、小学生の頃からサッカーを続けてきた。うまくなりたい一心で、自分にも他人にも厳しくしてきた……そのせいで、オレは仲間達に疎まれ、チームに居場所をなくした…」
神田「神代……」
神代「それでも、オレはサッカーを諦められなかった…サッカーを続けた。常に全力でなければ先に進めない………そういつも言っていたのはオレ自身だった筈なのにな……」
自嘲気味に神代はそう呟く。キーパーの神田はその話に俯き、左磁先輩達も何て言ったらいいのか解らないような顔をしていた。
神代「気付けば毒島の言いなりよ…いつしか憎しみがオレにサッカーをさせていた………」
吏人「はぁ?何言ってんだよ都城先輩」
神田「誰の事だ……?」
神代「多分オレだ…」
吏人「アンタがサッカーをしてんのは憎しみでじゃなくて………サッカーが好きだからだよ」
神代「………!?」
オレの言葉に神代は目を見開く。オレだって決める時は決めるんだぜ?
吏人「オレ達や照美や雷門の円堂達と同じで、アンタもサッカーが大好きなんだよ。じゃなきゃここまでやれないって」
神代「………好き…か。……忘れていたよ…その気持ち」
自分の手のひらを見つめ、神代はゆっくりと握り締める。僅かに微笑んだ神代にオレも思わず笑みを浮かべた。
左磁「はは、今度は神のアクア無しでやろうぜ?」
神田「うぅ…ぐずっ……!」
鶴見「何で泣いてんだよ……」
吏人「………んじゃ、オレらはアクトを応援しますか!」
神代「オレも………それぐらいはしたい」
さぁ………さっさと終わらせろよアクト。