小説

□イプシロン襲来
1ページ/41ページ







辺りが朱に包まれ、もうすぐ日が暮れようとしていた。



スト…ヒロトと入れ違いで先程帰って来た風丸達と夕食を待ちながら、主要メンバーで会議が始まった。何となくいる俺。



アクト「………やっぱ駄目だったか」



風丸「あぁ…闘う気は無いみたいだ」



想像通りの結果だな。本当に石頭ばっか。あと、染岡が邪念あるから何たら言われたらしい。邪念て。思わず吹いた。



風丸「…で、どうする?」



風丸が円堂達に視線を戻す。うーんと唸り染岡が口を開いた。



染岡「どうするって言われても、漫遊寺があれじゃな…」



塔子「全っ然分かってないんだもんなぁ…」



塔子が上を向き大きく溜め息を吐いた。俺はバスに体を預け円堂を見る。円堂は何か考えていたようだが、やがて笑みを零した。



円堂「考えても仕方無いさ!オレ達はオレ達で、今できる事をするだけだ!」



一之瀬「できる事?」



風丸「特訓、だな?」



円堂「あぁ!相手はエイリア学園ファーストランクチーム!こっちももっと特訓して強くなんないとな!」




皆の目の色が変わりすっかりやる気になった。円堂さんパねぇっす。恐るべしカリスマ性。




一之瀬「そうと決まれば早速練習場所を探そう!」




吹雪「練習場所ならあるよ」



アクト「あ?」



全員が吹雪の声の方向を見る。そこにはここに来た時と同じような光景があった。








吹雪「この向こう側に川があって、その河川敷でサッカーできるってさ。ね?」



「「はいぃ♪」」



吹雪「また何かあったらよろしくね?」




アクト「……」



風丸「………」



アクト「…チッ」



風丸「!?」




何か今日は色々鬱んなるわ…別に羨ましくねぇケドよ。


俺だけじゃなく、風丸達もその光景を見て苦笑いするしか無かった。















風丸「…なぁ、虚埜。さっき言ってた変態ってどういう事?」



アクト「……さぁな」



何か気になってたっぽい。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ