小説
□三度目の正直
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エイリア学園から襲撃予告があった次の日。
昨日は白恋中で寝る事になったが何故か眠れず寝不足である。
ここ最近変な夢を見ている気がする。しかし内容は覚えておらずスッキリしない。
…そういや、この前バスで風丸に起こされた時の夢は覚えてんだよな。
と、意識が沈みそうになる頭でそんな事を考えていると円堂の声が聞こえた。
円堂「虚埜?どうしたボーッとして?試合始まるぞ?」
アクト「ん、あぁ…」
そういや今からエイリア学園のヤツらと闘うから練習するんだったな。
雷門ユニに着替えた吹雪も到着した。染岡めっちゃ睨んでる。
どうやらチームを二つに分けての練習試合をするらしい。
瞳子「虚埜君、貴方は風丸君と同じチームよ。FWでいいかしら?」
アクト「はぁ…別にいいですけど…」
そう言われ手渡された白い雷門ユニ。こんなのもあるのか…その時、風丸が隣にやって来た。
風丸「虚埜、一緒のチームだな!頑張ろう!」
アクト「あぁ、宜しく」
だが風丸は俺をじっと見てくる。風丸より俺の方が背が高い為、風丸が俺を見上げる感じになる。
風丸「…虚埜お前寝不足か?クマ凄いぞ?」
アクト「そうか?」
確かに寝不足だけどな。でもそんなに目立つのか?それとも風丸だから気が付いたのか。
アクト「別に何ともねぇよ。…心配してくれたのか?」
風丸「当たり前だろ?仲間なんだし」
…仲間、ね。
そう言った風丸を見つめると風丸は何だよと首を傾げた。
そんな下らないセリフを吐けるのはあの熱血キャプテンと一緒に居るからか、風丸がこういうヤツだからか。
だが、風丸から何ていうか…まぁ嫌な感じに聞こえなかった。普段じゃキモイとか言いそうだしな。そんなセリフ。
アクト「…んじゃ、俺着替えてくるわ」
風丸「あぁ、急げよ?」
アクト「はいはい」
風丸にそう送り出され、さっさと着替えようと俺は白恋中の部室に向かった。