小説

□イナズマイレブン†THE ANOTHER†
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………







…………あー、ダルい。



そう思いながら新幹線から降りる。

もう時間的には昼頃だが、駅はかなりの人で混雑していた。


おっさんやら学生らしいヤツらの人混みをかき分けながら進む。


あ〜…ダルい。


さっきからダルいダルいと言ってるが、まぁ仕方ないだろう。



先に言っておくとここは奈良である。奈良だよ?奈良。


奈良なんてよほどの鹿好きじゃなきゃ来ないと思う しかも1人で。
まぁ鹿以外にも何かあると思うけど。



「くそ、金だって中学生にしたら結構かかるんだぞ」



まぁ、来てからぼやいても仕方ないが。


ちなみに言っとくと、ここに来たのは自分の意思じゃない。



そりゃ自分の意思で来るワケないだろ?どうせ来年、修学旅行で行くのに しかも1人で。


しかも今、世間じゃとんでもない事が起こっている。

オレも最初は信じられなかったが…



まぁ、とにかくオレがここに来たのは理由がある。



「はぁ…疲れた…」



やっと駅から出れた。こんな時だってのにかなりの人だ。




『ピリリリリリ…ピリリリリリ…』




駅から出ると携帯に着信が入った。誰かは多分分かる。



『ピッ』



「はい…はい。……分かりました。奈良テレビですね?分かりました響木さん。はい、それじゃまた」



『ピッ』



はーあ、奈良テレビかぁ…どこだよ。



「まぁ行くしかない、か…」



そう呟くとオレはどこかも分からない目的地に向かって歩きだしたのだった。











「全く…何でサッカーするためにこんな事しなくちゃいけないのかね?」
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