BITE ME!!

□第三話:アイスクリームを食べに行こう
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「ジャン〜」


私はジャンの名前を呼びながら扉を開いた。


「ん?なーにユイちゃん」


ノックもせずカポの部屋に入るなんて大分(いやかなり)失礼であるのにも関わらず、それを気にも止めず返事を返してくれるジャンはさすがだ。


「あのさ、今日時間ある?」

「何々デートのお誘い〜?」

「ち・が・う!あ、でもお誘いではあるけど」

「?」

「ちょっとジュリオと一緒に三人でアイス食べに行かない?」

「いいけど、どーゆー組み合わせだソレ。お前らって仲良いいのけ?」

「んーまぁ、この前の任務で少し」

「ほー」

「ちょっと話したんだけど、ジュリオってアイスが好きらしいのね」

「ふんふん」

「私もアイス好きなのよ。で、ジャンもアイスが好きってジュリオから聞いたの」

「・・それで三人でアイス食いに行かないかって?」

「そ」

「いいぜ!行こう。ちょうど今キリいいところだからなっ」

「よっしゃ!じゃジュリオをーー」


コンコン


「ジャン、さん失礼します」


丁度よくジュリオがやって来た。


「おうジュリオ!ナイスタイミングだ!アイス食いに行くぞ!」

「アイス、ですかっ」


ピンと犬耳が立ったように見えたのは、幻ではないだろう。


「おぅ。ユイも一緒だぜ」

「ユイ、も?」


そこで初めて私の存在に気が付いたようだ。

そして、思い出したらしい。

この前の任務で三人でアイスクリームを食べに行こうという話をしたことを。


「ユイ・・・ジャン、さんに・・・」

「うん!この前の話、話してみたの」

「そうか・・」

「うん!じゃあほら、さっさと食べに行こう?」

「どこの店行くんだー?」

「この前の任務の時、おいしいアイスクリーム屋さん発見したのよ。だから、そこ!」

「小さな屋台の店でしたが、味は確かに美味しかった・・・です」

「ジュリオがそこまで言うなんて相当だな!よし!じゃあ行っくぞ〜」


ジャンの言葉で部屋を出て、町へ出た。
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