BITE ME!!
□第二話:娼婦失踪事件A
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次の瞬間、全ての窓が割れた。
「な、なんだぁ!?」
敵が音に驚き、窓の方に振り向くとすでに奴らに飛び掛る無数の犬の姿。
「う、うわぁぁぁぁぁ!!!」
従順な私の犬達が次々と敵を襲う。
敵が突然の事態に混乱している間に、あっという間に場の制圧は完了した。
しめて5秒かな。
「っよし!いい子っっ」
犬達を止め褒める。
ほとんどが喉を噛み砕かれ絶命していたが、いてぇよぉ・・・などと泣き言を漏らしている奴らが数人いた。
よかった。
全部殺しちゃったら黒幕わかんなくなっちゃうところだったから・・。
私がほっと息を吐いていると、
「すごい、な・・」
後ろからつぶやきが聞こえた。
「犬だけで、場を制圧できるんだな。しかも、数人残している」
「まぁねん!日頃の訓練のたまものですよっ」
殺しのプロのジュリオにそう言われ、なんだか嬉しくなる。
「あ、忘れるところだった。娼婦さん娼婦さんっ」
ジュリオに褒められたことで意識がそがれ、危うく本来の目的を忘れるところだった。
うちの子達がこの建物に行き着いたってことは、こんなかに娼婦さん達がいると思うんだけどー・・・。
「お?」
いかにもな扉を発見。
奥に続いてるのかなー。
「しっつれいしまーす」
一応一言かけてから開ける。
中には階段が続いていた。
地下に部屋があるらしい。