短編

□ユレなびIF話
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〜もし、ユレなび主人公が倒れているのを見つけたのが奴隷商人だったら〜
※この話はユレなびのif話です。本編とは何ら関わりはありません


――――――――――


目が覚めると天井が見えた


崖から落ちたはずだというのに、どういうことだ

誰かが助けてくれたのだろうか


背中が痛い


顔を横に向けると自分が何処か倉庫のようなところにいるのだと気づいた


少し埃っぽいな…


体を動かそうとすると


ジャラジャラ


という音とともに足に違和感を感じた


目を向けると両足をつなぐように枷がついていた


「何これ…捕まったってこと?」


背中が痛いと思っていたが、どうやら地面に茣蓙を敷いただけの場所に寝かされていたからのようだ


砂の人間に捕まったのだろうか
だとしたら殺されることは間違いない
拷問にかけられて木の葉の秘密事項を聞き出されるかもしれない
そうなる前に自ら命を絶つべきか…


ガチャ


はっと扉に目を向けると男が入ってきていた


「目が覚めたようだな」


男はにやにやと笑みを浮かべながら近づいてきた
男の服装は見たことがない

「ここはどこだ」


とりあえず砂隠れの里なのかどうか確認しなければ


「…これから奴隷として売られるんだ、ここがどこだろうと構わないだろう?」


どれい…?
どれいとは、奴隷のことか?
僕が?僕が奴隷だと?


「奴隷商人である俺の前に倒れていたのが運の尽き…まぁそんなひょろそうな体だし高くは売れないだろうがせいぜい怪我の治療費ぐらいはなってくれよ…こいつも連れていけ!
そろそろこの街をあの方が通られるころだ
もし御眼鏡にかなえば大金を出してくれるかもしれないしな」


奴隷商人が砂隠れの近くにいるなんて聞いたことがない
報告されていなかっただけか、崖の下に川が流れていて遠くまで運ばれたか
いずれにせよ、ピンチには変わりない


奴隷商人という男の後ろから大柄の男たちが入ってきた


足は鎖でつながっているがさして不憫は感じない
武器…僕の荷物は取り上げられているようだ
見たところ忍術を使うまでもない
体術で乗り切ろう


足を開き少し腰を落とす


近づいてきた男たちが間合いに入るのを待ち、伸びてきた手を手で払い相手の懐に入り手の付けねで鳩尾を打つ


「ぐはっ」


油断していたのか思い切り入り、男は膝から崩れ落ちる


「なんだこいつ!」


周りの男たちは僕を取り押さえようと一斉に手を伸ばしてきた

こんなんでやられるようじゃ木の葉の忍、暗部は名乗れない

僕は部屋にいた屈強な男たち全員―といっても4人程度だが―を気絶させた


「くそっこうなったら…」


奴隷商人はいつの間にか扉の外にいて、手には草の束が握られていた

その草に火をつけ部屋の中に放り投げ扉を閉められた


草の束からどんどん広がる煙


「ゴホッゴホッ」


少し吸ってしまった


手足の痺れを感じる
麻痺毒か?

多少は耐性があるが、さすがに窓のない部屋、この煙の量では少しまずいかもしれない


扉を破ろうとするも力が入らない、視界もぼやけてきた
もう毒が回ったようだ…


僕はずるずると扉にもたれかかるように崩れていった


人生の分岐点はいつも近くに


気付いた時には他の奴隷たちと共に檻の中で、檻の外側に紅い髪の少女のような少年が立っていた


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
中途半端ですが長くなっちゃったので…
ユレなびifどうでしたか?
長編並みの細かさで場面的には少ししか進まないという。
本編はシンドリアに行くのでifではあの国がいいかなと
『人生〜近くに』はサブタイトル的な←
続きは書くかどうか分かりません
本編全然進んでませんしね
ご要望があれば、ifの続き書くかもしれません
感想などお待ちしてます!
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