Noi Incontrammo

□第2話
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「逃げ足速かったな〜あいつ」


「…」


「落ち込んでいても仕方がないだろう。明日は逃げられないよう作戦を「あ!!」


入ってきたのは今日の昼にも追いかけられた少年たちだった

薄い髪色の少年がこちらに気づき声を上げた
薄い髪色の少年…面倒だから薄髪くんでいいか


「どうしたんだ一体…!!あいつは!!何故此処に!?」


青髪くんもこちらに気づいたようだ


「と、とにかく捕まえようぜ」


薄髪くんたちとはテーブルを挟んで少し距離がある

薄髪くんと青髪くんが挟み撃ちをしようと回り込んできた


「いくぜ!」


薄髪くんが先に飛びかかってくる


『え、ちょ!』


一歩後ろに下がり薄髪くんを避ける


「リベルタ!」


「もうちょっと頭を使え!」


青髪くんは刀を抜いた

私丸腰なんですけど!?


「大人しくすれば怪我はさせない。抵抗するな」


鈍く光る刀に思わず後ずさる


「動くな!!」


な、何怒ってんの…?


ガチャ


緊迫した空気の中再び扉が開いた


「ふーお腹すいたぁ!ラ・ザーニアが食べたいなぁ」


「パーチェ、お前はいつもそれだろ」


「そうですよ。しかも先ほども食べてましたよね。あ、お嬢様!どうし…な、何やってるんですか!?」


ギャラリーが増えてしまった


「ん?あの子は…」


「お嬢様が言っていた少女ですね。捕まえたんですか?」


「ううん。帰ってきたらここに居たの」


「アルカナファミリアに侵入するたぁいい度胸じゃねーか」


「いいから捕まえるのを手伝え!!」


「ノヴァ、捕まえるにしたって女の子相手に刀はどうかと思うよ?」


何か話しているようだがおそらく私を捕まえる算段だろう

ジョーリィさん早く帰ってきて…!!

依然刀はこちらに向けられたままだ

念のため何か武器を持っておこうとテーブルに並べられていたナイフを手に取る

ジョーリィさんはあの扉から出て行ったから帰ってくるのもあそこからだろう
あそこから外に出ればジョーリィさんに会えるはず

少しずつ扉に近づく


「待てよ!」


薄髪くんがこちらに駆け出そうとしてきたので思わずナイフを投げる


トス


「リベルタ!こいつ…!」


ナイフは薄髪くんの顔をギリギリ外し壁に刺さった

切れ味抜群だなこのナイフ…

青髪くんが刀を向けて向かってきた


「大人しくしていろ!!」


振り上げられた刀

刃を上にしているから死にはしないだろうがそれでも十分痛いだろう

振り下ろされた瞬間横に避け青髪くんの手を蹴りあげる


「ぐっ…」


刀を離した青髪くんの足を払い転ばせる
青髪くんの刀を奪い転んだ青髪くんに馬乗りになり刀を首に突きつける


「ノヴァ!ノヴァがやられるなんて…」


「彼女は一体…」


周りが驚いているのが空気で分かる
そういえばさっきまでいた眼帯さんの姿が見えない


ガチャ


また扉が開いた

今度こそジョーリィさんか?




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