Noi Incontrammo
□第4話
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………ふぅ
「緊張しなくても大丈夫よ」
スミレさんが肩に手を置いた
「…緊張するなっていう方が無理ですよ」
こういう時は掌に人という字を3回書いて飲み込むんだよね
「何をしている。もう既に皆集まってるぞ」
掌に人という字を書いて飲み込んでいるとジョーリィさんが扉を開けてやってきた
「は、はい。今行きます」
私は今扉の前に立っている
扉の向こうにはアルカナファミリアの面々が勢ぞろいしている、と聞いている
私がある程度レガーロの言葉を覚えたということもあり、スミレさんの計らいで幹部の皆さん…食堂でお会いした方々と改めて対面することになった
と、そこまではよかったのだが
パーパこと、モンドさんが
ファミリーの一員になるのだからいっそのことまとめて顔合わせをやろう
と言い出したのだ
所謂歓迎会という名の飲み会
「コハク、前に説明したことは覚えてるな」
「はい。大丈夫です」
私はモンドさんの計らい(?)でジョーリィさんの助手みたいな位置に配属された
ジョーリィさんは文句を言ったようだがすべて無視され、押し切られたらしい
助手といってもエルモと遊ぶ程度でいいとか
あとはまぁ…雑用だな
一番重要なことが、そのエルモについてだ
ジョーリィさんの助手をするに当たってさまざまなことを聞いた
その中で、エルモの出生についても…
このことは、エルモの存在も含めてファミリーの誰にも言ってはいけない
扉を開け、ジョーリィさんとスミレさんの後ろをついていく
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