キューティクル探偵因幡
□廃病院
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ガダダッ
「「『いやァァァアアアッ!』」」
「肝試しに来た奴を追い出すための仕掛けだろ。まだあるぞ」
プシューッ!
『「「ィヤァァアアッ!」」』
その時
「・・ーー」
『ね・・ねぇ・・なんか声が聞こえない・・?』
「うううう嘘だろ?!夢・・!」
「冗談は・・」
「あろーであろーあろーであろー」
・・
「何で探してないのに出てくるのかな?」
「空気読めないなら空気になっちゃえばいいのに」
「逮捕するか」
「お主等の都合など知るか!帰れッ!ここはノアのプライベートの場所であろう!」
「そりゃぁ好都合だ」
洋は私の手を握ったまま走り出す。
『ひろ・・』
ブシッ 「グハッ」
前から来た背の高い男性が洋を蹴り、ヤギを抱えて奥へと進んでいった。
『洋?!』
「ってぇ、上等だー!」
グワァー!っと私の手を離さないまままたヤギを追いかける。
『ひろっ・・!まっ!』
足が追いつかなくて転けそうになったとき
洋の足が急に止まった。