短編or中編

□深く、深く  完
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赤砂の蠍。


その名を聞くだけで、多くの人が震え上がってきた。

でも私は違う

怖くない。

だって

『さーそーり!』

「あ?夢翔じゃねぇか。どうかしたのか?」

それは私の恋人の名だからだ。


「構ってほしいのか?」

『っな!別にそんなんじゃないもん!』

「嘘付けばぁか」

蠍は、いっつも意地悪してくる。

私の心分かってる癖に口に出させようという・・悪質だッ

『構ってほしいよ』

でもたまにだけ

「?」

本音をはく。


『だって最近蠍メンテナンスばっかだもん!つまんないっ!』

「・・・」


蠍は、夢中のようにクグツに手をかける。


最近構ってくれないからホントにやきもち妬くの。


ググツ壊してやろうかッ


っとか考えたんだけど

楽しそうな蠍を思い出したらできなかった。
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