キューティクル探偵因幡
□おもてなし
1ページ/7ページ
『あの・・』
「あぁっ夢ちゃんはゆっくりしててくださいっス!」
『い・・いぇ・・そうではなくて』
「腹が減ったのか?俺が食わせてやろう。 口うつしで」
「やめてよ虫歯。夢に歯黒が移る。」
「違うぞ!安心しろ嬢ちゃん!虫歯はないからな?!」
『はぃ・・』
夏希さぁぁぁあああんっ!
夏希さぁぁぁぁああああんッ!
「フフーンンンーフフフーンーフー♪」
鼻歌歌ってないで助けてくださいよぉ・・!!
【ゆっくりしててくださいっス!】
って言ったじゃないっすか・・。
両脇には遥と弥太郎(仮)がガッシリ。
しかも私を挟んで喧嘩を始めてしまっている。
こんなの・・
一個もゆっくりなんて出来ませんよぉぉぉおおっ!!
洋・・今ごろなにしてるんだろう・・
もー。
帰りたいィィィイイッ!
『夏希さん』
「?どうかしたんっスか?」
『い・・いえ・・・私は帰してくれないのでしょうか・・?』
そう訪ねれば、夏希さんは遥を見つめる。
遥は力の限り首を横に振った。
「無理っスね!」
そんな笑顔で言わないでください・・・。